記事公開日:2017年6月21日
最終更新日:2020年5月4日

オモイをぶつける

「ゴジラ」とは何なのか、なぜ人はこの怪獣に惹かれるのか

「ゴジラ」。
説明するまでもない、日本を代表する怪獣、映画だ。

当サイトを観て貰っても分かる通り、私がゴジラが大好きだ。多分死ぬまでこの怪獣に惹かれ、追いかけていくと思う。

昨年『シン・ゴジラ』で再ブームとなり、今後もアニメ化や米「モンスターバース」でのシリーズ化が予定されるゴジラ。

今、ここで「ゴジラとは何なのか?」、「その魅力の根源は何なのか?」を自分なりに語っていきたいと思う。

 

ゴジラとは? ”破壊衝動”とゴジラ

「核や戦争への警告」、「子供たちを守る正義のヒーロー」、「凶悪なモンスター」などなど、ゴジラには様々な魅力がある。

私もゴジラのそういった面も好きだ。が、それ以上にゴジラに一番惹かれるのは「破壊」だ。

おぞましい巨体と人知を超えた力で、ただ、ただ、破壊を繰り返す。人は何もする事ができない。街を社会を、すべてを壊し焼き尽くす。そこにゴジラという生物の溢れんばかりの魅力を感じる。

 

 

破壊衝動」というのは、誰もが多かれ少なかれ持っているものだと思う。

それはなぜかって、私が初めてゴジラを観て惹かれたのは、純粋無垢な6歳の子供であったから。子供の直感で、ゴジラの破壊に魅せられた。

6歳の時、『ゴジラVSキングギドラ』で初めてゴジラというものに触れた。6歳の私は、何にも染まっておらず、純粋でカワイイやんちゃ坊主だった。
人間関係や社会への不満、将来への不安などはもちろん持ち合わせておらず、全くスレていなかった。純粋でキラキラした子供だった。この世界がずっと続けばなと思っていた。

でもそんな6歳児の私が、ゴジラを観た時に、ビッビと感じた。

始めはゴジラが街を破壊し火の海にしていく姿に恐怖を覚えた。「なんで壊すの」、「なんで人殺すの」と。不満さえ覚えた。でも次第にそれに得体のしれない爽快感に変わる。いつの間にか、なにか美しいものに見えていた。「ああ、これはどうしようもない事なんだ、思う存分とことんやってくれ」、「全部壊してくれ」と。何にも染まっていない子供の直感でそんなことを感じた。

何が言いたいかというと、たぶん人の心の奥底には、そんな破壊衝動のようなものがもともと最初から根付いているんじゃなかということ。深層心理の本能として。無垢な子供であっても。どんな純粋な人でも心優しい人であっても。

そんな深層心理の本能を引っ張り出してくるのが、成す術もないゴジラという存在とその破壊劇なんだと感じる。それこそがゴジラの魅力であり、多くの人を惹きつける理由なんではないかと。

このことを、素晴らしい文章で語ってくれているのが、戸田真琴(まこりん)というAV女優だ。まだ若干20歳、可愛らしい女の子の『シン・ゴジラ』のレビューだが、ゴジラに対するここまで素晴らしいレビューを今までみたことない↓

 

 

そのとき、「神様みたいだ」と思いました。
ゴジラがアメリカからの空爆を受けている間、何故だか辛くて哀しくてしかたがありませんでした。

口が三つにひらき、つんざくような音を立てながら口と背中の両方から青白い放射能光線を出したとき、

なぜだかたまらなくなって涙があふれました。

見慣れた東京は凄まじい早さで壊れていきます。

それが哀しいとか怖いとか、そういう気持ちではなくて、

光線を出すゴジラの姿が、あの純粋な破壊があまりにもきれいで、頭を殴られたように、幸せな夢から目が覚めてしまったかのように、涙が出たんです。

そのとき、「神様みたいだ」と思いました。
まったくだめだ、歯が立たない、こういう、神様とか運命とか、…災害とか、もっと小さいところでは社会とか。

自分とまったく規格が違う力に対して、出来ることなんかなんにもないと芯のほうから感じるような、項垂れる暇すらないような、

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そんな圧倒的な強さでした。
ああいう、胸が張り裂けるような瞬間を、私たちはきっといつも怖れ、…いつも求めて、生きているのかもしれません。

戸田真琴official blog – まこりん日和 - シン・ゴジラより
http://blog.livedoor.jp/toda_makoto/archives/8996678.html

たぶん、そういう事なんだとおもう。

もし”神様”なるものが表れ、天地創造のような破壊を始めたら、「助けくれ」、「自分や家族を殺さないでくれ」と恐れおののくと思う。

でもたぶん最期は、「盛大に美しくやってくれ」の感情になるのではなかろうか。

そんな矛盾する破壊衝動のようなものが、人の奥底にはあるのではないかと思う。それを体感させてくれるのがゴジラなんではないかと。

私も、ゴジラは神様なのだと思う。

こいつなら仕方ないと思わせる存在感、とことんまで潰しにかかる破壊劇。怪獣や生物の言葉ではくくれない、神様のようなもの。
それこそがゴジラの魅力であり、他では絶対マネできない唯一無二のキャラクターなのだと思う。

 

 

余談だが、この話をツイートとしたところ、それなりに大きな反響があった。

私のような無名アカウントがツイートしてもこれだ。
おそらく世間の多くの人がゴジラに対し、同じようなものを感じているんじゃないだろうか。人知を超えたものに対する恐れと破壊衝動というか。

 

 

ゴジラの、本気の徹底的な破壊を観てみてたい

ゴジラ映画は、人間ドラマが必ず織り込まれる。
それは映画として当然の事であるし、私も映画好きなので、人間ドラマはあった方が盛り上がるし、好きだ。

ただ、死ぬまでに一度でも、ゴジラが破壊だけを繰り返す作品を観てみたい。
ドキュメンタリーのように、ただ、ただゴジラが破壊を繰り返すだけ。容赦なく徹底的に。

それは映画としては駄作かもしれないが、ゴジラであれば世界中で唯一それができるコンテンツかと思う。

今後、アニメ化や米「モンスターバース」のゴジラシリーズ化で、ますますゴジラという存在が世間に知れ渡っていくかと思う。子供も若者も老人もゴジラを知らない人はいなくなるかもしれない。

そうなった時に、どこかで、東宝や米レジェンダリー・ピクチャーズも合同となり、ゴジラの破壊劇だけに徹底的にスポットを当てた作品を作って欲しい。
そんなのが観れたら、私は死ぬほどうれしい。多分泣く。

ぜひ死ぬまでにそんなゴジラを観たい。心からお願いします。

 

 

まとめ

思うがままに書いてしまった駄文で失礼します。

歳をとる毎に、興味や関心、考え方は徐々に変わっていくものだけれど、たぶん私は、ゴジラは死ぬまで好きでいるんだと思います。

こういう映画のある時代、ゴジラのある時代にに生まれて本当によかったなと。

 


批判感想:『シン・ゴジラ』でつまらない所を、震えながら批判 ~ゴジラかわいそう~

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