ハリウッド・洋画

タイトル詐欺の隠れた傑作『ロスト・シティZ 失われた黄金都市』内容・感想・評価レビュー

 

2018年1月27日より劇場公開の映画『ロスト・シティZ 失われた黄金都市』。

『インディージョンズ』のモデルとも言われているイギリスの考古学者「パーシー・フォーセット」の半生を描いた作品となります。

さて、このいかにもアクションB級映画のようなタイトルの本作。
しかし蓋を開けてみれば、いい意味でタイトル詐欺といえる傑作でした。

本記事では、『ロスト・シティZ 失われた黄金都市』の内容・感想・評価・レビューを書いていきます。

※末尾3章以外は、映画本編のネタバレは無しとなります。

 

『ロスト・シティZ 失われた黄金都市』の作品紹介

まず『ロスト・シティZ 失われた黄金都市』の簡単な内容概要を。

 

 

タイトル:ロスト・シティZ 失われた黄金都市(原題:The Lost City of Z)
監督:ジェームズ・グレイ
制作:米プランBエンターテインメント
公開:2018年2月17日(海外は2017年4月14日)
上映時間:141分
ジャンル:アドベンチャー、ヒューマンドラマ
出演:
チャーリー・ハナム
ロバート・パティンソン
シエナ・ミラー
トム・ホランド

 

2009年に執筆された、デヴィッド・グラン著ノンフィクション小説『ロスト・シティZ 探検史上、最大の謎を追え』を原作とするアドベンチャー映画。ブラッド・ピット率いる「プランBエンターテインメント」が制作を担当。

インディジョーンズ(インディアナジョーンズ)のモデルともされている、実在したイギリス人の探検家「パーシー・フォーセット」の半生を描いた話であり、実話をベースとしている。 かつて、アマゾン奥地に存在したと言われる伝説の黄金都市、”Z”(ゼット)。その探究に生涯を掛けた一人の男の生き様と葛藤、ロマンを描く。

日本では話題性は低いものの、海外の評論家からは絶賛されている作品であり、映画批評集積サイト『Rotten Tomatoes』では、批評家支持率は88%、平均点は10点満点で7.5点と高い評価が付けられている。

 

 

あらすじ
20世紀初頭の 1900年代、当時未開拓であったアマゾン奥地の調査・解明を世界各国が争っていた。英国政府の命により、イギリスの軍人であった「パーシー・フォーセット」がアマゾン奥地への探索に挑むことになる。

置いてきた家族、アマゾンの過酷な環境で次々と死んでいく仲間。後悔するフォーセットであったが、アマゾン最深部で人の住んでいた形跡を発見する。そして伝承として語たり継がれてきた、アマゾン奥地の古代黄金都市「エル・ドラード」。

いつしかアマゾンの謎に魅せられ、生涯を探検に掲かげることとなったフォーセット。そのロマンと苦悩の人生を描いていく。

 

 

 

『ロスト・シティZ 失われた黄金都市』感想評価レビュー

この作品は少々タイトルが悪い。

”ロスト・シティZ 失われた黄金都市”。

このタイトルを見て、多くの人はアクション映画やアドベンチャー映画をイメージするんじゃないかと思う。しかもちょっとB級臭の安っぽさもあり、オタク向け映画的なタイトルだ。

 

しかし、この作品は裏切られた。いい意味で。

 

この作品はもちろんアドベンチャー映画でもある。しかも超一級の。
20世紀初頭、まだまともな探索技術も無い時代。疫病や野蛮な現地住民も潜むアマゾン奥地で、生々しく壮絶なサバイバル劇が描かれる。描写も痛々しいほどリアルで、観ている側も疲れるほどのアドベンチャー、サバイバルを満喫できる。

 

が、この映画はそれだけでは終わらない。

未知への探求に取りつかれた一人の男のロマンや生き様を描いたヒューマンドラマ。
むしろそれがウリになっている。

「存在しえるか分からない未知のモノ」、「人の手が及んでいない未知の世界」。人であれば誰であっても、そのような未知への探求心みたいなものがあるんじゃなかろうか。心の奥底に。とくに技術が進みすべてが明らかになりつつある今の時代だからこそ。

 

この映画は、そんな人の中にある「探求心」を、美しく、儚く、残酷に描いた映画。
またそれが実際の事実をベースにした話というのが面白い。

 

少し飛躍するが、この話を現代版に置き換えるとすれば、”宇宙調査”。
仮の話だが、もしもあなたが宇宙飛行士で「火星調査に行ってきてね、何があるかわからない死ぬかもしれないけど。」と言われとする。収入や名声のために渋々と向かった。そして、そこで想像を超えた大発見をし、帰還した。

もしそうなった時、あなたはどうするだろうか。
もう二度と厳しい調査はしたくないので、得た名声でその後ぬくぬくと余生を過ごすのだろうか。
それとも、家族・生活・命より、未知への探求心を取り再び探索に向かうのだろうか。

 

この映画はそんなロマンの葛藤を描いたような話。

 

もし自分がこの映画のような状況に置かれたとしたら、私だったら再度調査には向かわないんじゃないかと思う。未知のモノには惹かれる。が、やはり普段の生活、ましてや命のリスクを負ってまでそれを追う事なんてなかなかできるものではない。
ただそうやって無視すると、晩年、「あれはなんだったのかな?」という得体のしれない後悔に飲まれるんじゃないかと。歳を重ね死が近づいた時に、やっぱり生きているうちに「知っておきたかった」という欲望に駆られるんじゃないかと。

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人間には、奥底に「未知への欲求」が纏わりついているんじゃないかと。

そんなことを考えさせられる映画だった。

 

再度となるが、これが架空の創作ではなく、事実を元にした話というから面白い。

 

 

ネタバレ:「パーシー・フォーセット」という人物について

 

※本章は、映画本編のネタバレを含みます。


出典:http://hannkotu.blog.shinobi.jp/

 

本作の主役となる「パーシー・フォーセット」は実在した人物である。1867年~1925年。

映画同様、実際にもアマゾン調査に出向いた際、黄金郷「エル・ドラード」の痕跡を発見したと述べている。その後も映画同様に何度もアマゾン探索に出向いている。そして1925年、再びアマゾンに向かうが消息が途絶え、アマゾン奥地に消えた。

映画のラストシーン部分については創作となり、フォーセットがどんな最期を迎えたのかは謎である。

映画のように先住民族とのイザコザがあったかもしれない。単に事故や餓死で死んだのかもしれない。
あるいはどこかで生き延びていたのかもしれない。あるいはもしかすると黄金郷を発見でき、なんからの理由で帰還しなかったのかもしれない。

この部分は現在も謎のままとなっている。

 

なお、映画では華やかな人生を送っていたように描かれていたフォーセットだが、実際は私財まで叩いてアマゾン探索費用を捻出し、本人や家族はかなり厳しい生活を強いられていたらしい。

なお2018年現在も、黄金郷「エル・ドラード」は発見されていない。
エル・ドラードが伝承上のモノであるか、実際に存在していたのかについても、今も謎のままである。

 

 

 

パーシー・フォーセットについて詳しく述べられている記事↓

アマゾンに消えたイギリス人大佐 1 – 叛骨の焔

黄金郷エル・ドラード

映画の原作にあたるノンフィクション小説『ロスト・シティZ 探検史上、最大の謎を追え』↓

まとめ

以上、映画『ロスト・シティZ 失われた黄金都市』の感想・評価・レビューとなります。

人間の探求心のようなものを掻き立てられ、考えさせられるなかなかの名作でした。
海外の辛口映画評論家などが絶賛していることからも、この映画の出来の良さが伺えます。

アドベンチャー映画が好きな方だけでなく、ヒューマンドラマが好きな方にこそ見て貰いたい隠れた傑作です。

ロスト・シティZ 失われた黄金都市はこんな人におすすめ!
・『インディージョーンズ』のような秘境アドベンチャー映画が好きな人
・ヒューマンドラマが好きな人
・ミステリーや謎が好きな人
・映画館で非現実なサバイバル体験をしたい人
・ロマンを追い求める人
・生き方や生き様を考えさせられる映画を探している人
・20世紀初頭の風俗や文化をリアルに描いた作品が観たい人
など

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