記事公開日:2015年9月4日
最終更新日:2018年4月3日

ハリウッド・洋画

容赦ない大地震と津波、映画『カリフォルニア・ダウン』感想・評価・レビュー

マグニチュード9クラスの大地震による災害をリアルなCGで描いた大作パニック映画「カリフォルニアダウン・ダウン」。この映画の感想・レビューしていきます。

題名:カリフォルニア・ダウン(原題:サンアンドレアス)
監督:ブラッド・ペイトン 製作:2015年米 ニューラインシネマ
ジャンル:災害パニック
出演者 ドウェイン・ジョンソン
カーラ・グギーノ
アレクサンドラ・ダダリオ
ポール・ジアマッティ

映画『カリフォルニア・ダウン』のあらすじ

アメリカ西海岸約800マイルを横断するサンアンドレアス断層。このサンアンドレアス断層全体を巻き込むマグニチュード9クラスの大地震が発生。ロサンゼルス、サンフランシスコと都市が次々と崩壊していく。 ロサンゼルスで消防士として働くレイ(ドウェイン・ジョンソン)は、離れ離れになった妻のエマ(カーラ・グギーノ)、娘のブレイク(アレクサンドラ・ダダリオ)の救出を試みるが・・・。

映画『カリフォルニア・ダウン』の感想・評価・レビュー

このカリフォルニアダウン・ダウンは、かつての「デイ・アフター・トゥモロー」や「2012の様に自然災害の脅威が主役の映画です。まずはメインとなるこの自然災害の描写についての感想から。

自然災害の描写はとにかくスケールが凄まじい。主役がドウェイン・ジョンソンなのでB級なパニック映画かなと若干不安がありましたが、全くそんな事はなく、かつてないほどの大スケールで描かれる一級のパニック映画でした。

同じロサンゼルスという事もあり、描写は「2012」に似たシーンも多いですが、このカリフォルニアダウン・ダウンは「2012」では駆け足だった地震による崩壊の部分を、徹底的に描いた様な映画です。遠近様々なカメラワークで長時間に渡り地震による崩壊を描いており、またCGの質も「2012」以上に精密で、まるで本当にその場にいるかのよう恐ろしさを体感できます。
地震の揺れ方、津波の起き方など自然災害の物理的な動きの部分もリアルで、地震の脅威を肌で感じられる映画です。(若干ご都合主義なシーンもありましたが)

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さらにこの映画の凄い所は、地震による災害を終始休むことなく描いているところ。この手の映画は予算カットのためか災害のシーンは少なくしている作品が多いですが、このカリフォルニアダウン・ダウンはほぼ全編が災害シーンとなっており、災害を途切れる事なく、また容赦なしの流れで徹底的に描いています。
長くても崩壊シーンを一つ一つ丁寧に描いているため、マンネリ化せず終始画面に釘付けになります。

 

ドラマパートが惜しい

この映画の惜しかったのはドラマパート。冒頭はなにやら離婚問題の様な話が少々長めに描かれているのですが直ぐに解決してしまい、なんでこの話入れたの?と思いたくなりました。
まあそこは置いといて、問題なのが人物設定、演技、演出の部分。
主役のドウェイン・ジョンソンはとても引き込まれる演技だったのですが、その他の人物の設定や演技、演出がどうも気にかかりました。
妻のエマは地震に怯えながらもどこかバカンス感覚で楽しんでいる様な言動、演技が所々で目立ちます。娘のドレイクもどこかサバイバル劇を楽しんでいる様な印象を受ける演技で、またお姫様や物知り博士発言をする良くわからないキャラ。地震学者の博士については、民衆に向けてのテレビ中継で全く危機感が感じられない演技、おまけにキャスターの肌をちょくちょく触る演出が非常に不自然でした。地震学者は殆に役立ってもいませんし登場させなくてもよかったのでは。
こんな感じで、どうも登場人物から危機感が感じられないのです。災害パートは質の高い出来であるのに、登場人物達がどこかひょうひょうとしていて、崩壊していく町並みとの違和感が終始絶えませんでした。
そこがとても惜しかった。

まとめ

ドラマパートにやや問題があるものの、パニック映画としてはこのカリフォルニアダウン・ダウンはかなり見ごたえのある作品です。
東日本大震災のあった今の日本では、なかなか面白い、良いと言いにくい映画ですが、スケールの大きい映画、一級のパニック映画を見たい方にはおすすめです。

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