大ヒットした映画『シン・ゴジラ』。口コミが口コミを呼び、10代の若者や女性層など意外な観客層まで人気が膨れ上がりました。
とはいってもシンゴジラの”中心となる”観客層は、もともとゴジラ・特撮・エヴァなどが好きなオタクやおっさんなど、むさ苦しい男共だと思いますよね。
それがなんと、中心の観客層も予想とは違った模様。
今回『シン・ゴジラ』を観た観客層は、なんと男性客より女性客のが多い可能性があります。
公開当初のシン・ゴジラ観客層データでは、男性が圧勝
シン・ゴジラが公開された初週の週末(7月30日~31日の2日間)における観客層は、シネマトゥディが公表したデータによれば男性83:女性17で、男性が圧勝でした。
当初は、案の定、ゴジラ・特撮・エヴァ好きな野郎達が詰め掛けていた様です。私も公開初日に劇場に観にいきましたが、やはり男性が多かったです。特に40代後半の方が多かった印象を受けました。
客層の男女比は83対17で男性客が多数を占めた。年齢別では20代が22.6%、50代が21.5%、30代が15.3%と続くなど、
40代以上が中心だったハリウッド版よりも幅広い層に訴求。鑑賞動機としては「ゴジラが好きだから」「12年ぶりの日本製ゴジラに期待して」に続き、
「庵野秀明作品だから」という回答も。作品評価が高く口コミも期待できることから、配給元では、興収40億円台も視野に入れている。シネマトゥディ記事より抜粋
庵野秀明『シン・ゴジラ』が1位!ハリウッド版を上回る快進撃【映画週末興行成績】
http://www.cinematoday.jp/page/N0084995
9月に実際されたアンケートでは女性が圧勝!?
シン・ゴジラは第2週以降、口コミが広がり徐々に観客層のバラエティが豊かになっていきます。8月後半には「シン・ゴジラ女性限定上映会」なども開催され、特に女性層の人気の伸びが著しかった様です。
そして9月頭に、映画『シン・ゴジラ』の客層について、ツイッターでアンケートをした方がいます。(※なお、アンケートをした「たられば」さんという方のフォロワー数は約7万7000人、集計結果はこの時点で1万8千票を越えています。)
「『シン・ゴジラ』を観た」という方を対象に、以下アンケートを実施します。視聴された方はぜひご協力をお願いいいたします。
— たられば (@tarareba722) 2016年9月4日
ネタ元:オレ的ゲーム速報 http://jin115.com/archives/52145908.html
ご覧の通り、このアンケート結果では、『シン・ゴジラ』を”1回観た人”の割合は、女性が男性の約2倍。
そして驚きなのが、複数回観ているリピーターも女性が男性を圧勝していること。
ツイッターに限定したアンケートではありますが、シンゴジラの女性からの人気の高さがこれだけでも十分伺えます。
このサイトの集計でも男女比を調査
うちのサイト「CSLBOOK」でも、今回シン・ゴジラに関する話題を大々的に取り上げ、おかげ様で多くの方から観覧頂きました。誠にありがとうございます。
さて、特に観覧数の多かった記事の一つ、『シンゴジラ』は何故ヒットしたのか、人気で高評価される理由を考察。この記事は、検索エンジンで”シンゴジラ”と単一キーワードで検索をかけても、基本的には1ページ目に表示される窓口の広い記事です。また記事のタイトル的にも内容的にも、性別を問わず比較的万人向けの記事となります。
この記事のアクセス数を1週間おきに集計した結果、アクセス数と男女比構成は以下となっていました。
【アクセス数と男女比】
8月17日~8月23日・・・アクセス総数23,604PV 男性16,993PV 女性6,611PV(72:28)
8月24日~8月30日・・・アクセス総数26,666PV 男性18,252PV 女性8,414PV(68:31)
8月31日~9月6日・・・・アクセス総数37549PV 男性24,216PV 女性13,333PV(64:36)
9月7日~9月13日・・・・アクセス総数31100PV 男性18,747PV 女性12,353PV(60:40)
ご覧のとおり、8月中盤の頃は男性からのアクセスが過半数を占めていましたが、時間経過と共に女性のアクセスが増え始め、最終的には男性60:女性40にまで到達しています。(集計画面は申し訳ありませんがグーグルアナティクスの規約により公開する事が出来ません。)この集計結果からも女性観客が増えている事がわかります。そのうち男女が逆転するのではないでしょうか。
なお、この記事を8月17日~9月13日間に観覧頂いた方の年齢層構成は以下の通りとなっています。(ツールの関係で男女別に集計は出来ませでした。)
【年齢層構成】
25-34歳・・・約33%
35-44歳・・・約25%
45-54歳・・・約16%
18-24歳・・・約15%
55-64歳・・・約7%
65歳~・・・約1%
年齢層については、ネット利用率の世代的な格差もあるので一概には言えませんが、この結果から見るにやはり25歳~50歳くらいがメイン層になっていた様に伺えます。
↑こちらは、男女混合のシン・ゴジラ発声上映会の様子。
ここでもよく見ると女性出席者が意外と居ます。
なぜシン・ゴジラは女性に人気なのか?
さてなぜシン・ゴジラは女性に人気なのか?
これは、私は女性では無いのでさっぱり分かりません。教えて欲しいくらいです。
一つ考えられるとすれば、ゴジラの脅威の部分。今回のシンゴジラはとにかく恐ろしく、そしてその破壊劇は美しくもありました。そういった部分に、女性の方がよりカルシタスの様なものを感じやすいのではないでしょうか。美しくも儚い的な。
少し前に話題になったAV女優「戸田真琴」のシンゴジラレビュー。この人の文章に女性がシン・ゴジラに魅せられる直感的な感情の様なものを感じました。こういった感情が女性をリピーターとして映画館に向かわせているのではないでしょうか。(違っていたらすみません。)
戸田真琴オフィシャルブログまこりん日和「シン・ゴジラ」
http://blog.livedoor.jp/toda_makoto/archives/8996678.html
まとめ
このようにシン・ゴジラは女性からも大いに人気や支持を受けている映画となっているようです。これからの時代、ゴジラは男だけが魅了されるコンテンツではなく、むしろ女性からのが好かれるコンテンツになっていくかもしれませんね。
ゴジラがこうなるとは、完全に予想外でした。
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初めまして。シン・ゴジラで検索していて、このサイトにたどり着きました。子供のころには東宝チャンピオンまつりでゴジラに親しみ、復活後はVSキングギドラまで見てお休みしていた中途半端なゴジラ好きです。北海道の東のハズレの町に住んでいますが、映画館のある釧路まで往復160キロかけて2回、先月の東京出張の折には、歌舞伎町のゴジラビルで3回目を見てしまうほどに、シン・ゴジラは私の心に棘のように刺さりました。細かい考察や感想については、syumiさんが様々な角度でされていますし、いちいちウンウンと頷いておりますので省きますが、今回のゴジラは先の大震災や福島原発だけでなく、ここ最近の短いサイクルで頻発する災害をも含めたメタファーではないかと考えます。もしかしたら今度は自分の住むエリアで起こるかもしれないと、皆が深層で感じている漠然とした恐怖感。そこを激しく刺激されているのも、ヒットの要因かもしれません。 それはさておき、今回の「女性のリピート率」という視点はなかなかユニークな着眼点ですね。
公開初期の北海道の片田舎と、公開後ひと月半後の新宿との比較では、全く参考にはならないと思いますが、確かに後者では女性の観客が目立ちましたね。恐らく初見であろう連れ合いやお友達と一緒の女性客も、上映当初には多少私語を交えながら見ていたのに、「蒲田くん」が街を蹂躙し始めた途端、スクリーンに引き込まれ、ただただ茫然としていた様子が非常に印象的でした。紹介されている戸田真琴のブログも読み応えがありました。鋭い感性と紡ぎだす言葉の巧みさに感服いたしました。ここだけの話、ちょっとウルッと来てしまいました(笑) まだお若い方のようでさらにビックリです。
コメントありがとうございます。
計5回とは!経緯はどうにせよ今は十分過ぎるほどゴジラファンじゃないでしょうか(笑)私は3回でした・・・、こんな考察記事かいてるのに面目ない(汗)また他の記事のコメントでも計5回観たという方がいました。やはりこのシンゴジラ、リピーター率がかなり高そうですね。
今回のゴジラはおっしゃるように災害全てを象徴しているのかもしれません。まるで自分の住む所でも起こるかもしれないと思わせるほどにリアルな描写で、そしてこれまでになく恐ろしい力を持ったゴジラとしてどうしようもできない災害として描いた事で、今の日本人の深層心理にグサッと入っていったのかもしれません。
蒲田くんは往年のファンであれば呆然としたでしょうが、そんな新規?の女性客たちもキャッチし呆然とさせたのですね。あの生物には怖いや可愛いを越えた、言葉では表現できない存在感を感じます(笑)女性客が多いのは私自身も書いていて驚きでした。今は男向けだ、マニア向けだとか関係なしに、中身が面白ければウケるそんな時代になってきたのかもしれません。
戸田真琴の文章には私もとても感銘を受けました。正直これまでに読んだシン・ゴジラレビューの中でこれが一番です。映画評論家などが書いたものよりも断然心に残りました。感性も文章も凄いです、ゴーストライターかと疑いました(笑)そして、こんな若い女の子にこんな事を思わせるシンゴジラは凄いです。