ハンコン(ハンドルコントローラ)の性能を十分に引き出すには、設置ポジションがとても大切です。上手く設置できる環境がないとハンコンがスムーズに操作できず、買った意味がなくなります。
そこで、手軽に自作のハンコンプレイ環境を作るコツをご紹介していきます。
また専用のハンコンスタンド(ハンコンコクピット)商品も併せてご紹介していきます。
1.自作ハンコン環境の作り方 椅子(シート)編
現在、ロジクール製「GT-Forceシリーズ」やThrustmaster製の「Tシリーズ」など様々なハンコンが発売されていますが、どのハンコンでもハンドルコントローラ+ペダルコントローラ(アクセル・ブレーキ)の2つワンセットが基本となっています。
ハンコンで”まともな”操作をするには、この2つのコントローラを車の運転席のようにベストな高さとベストな距離で設置しなければなりません。地べたに座ったままテーブルにハンコンを置いてプレイするのは、ほぼ無理です。(掘りコタツがあれば可能)
そこで、まずは車の運転席のように座れる”椅子(シート)”が必要になります。
椅子(シート)選びのポイントとしては以下になります。
・学習机用の椅子や市販のソファでも代用可能。
・自分の膝くらいの高さの椅子(シート)が必要。
・反動で動いたり滑らないもの。(ハンコンで操作する際は力がかかりますので、軽い椅子・滑り止めの無い椅子・キャスター付き椅子ですとすぐに位置がズレて操作不能になります。)
極論を言えば、重く滑らないソファが最強です。
ソファは高いので流石にハンコンの為だけに買えないという方は、重く滑りにくい椅子にする事をおすすめします。
どうしても滑ってしまう場合は、
・部屋の壁側面に配置して後ろの壁に力を逃がす
・椅子の下に滑り止めシールやマットを付けて強度を確保する
などの工夫をしてみてください。
参考:<格安ソファー>
2.自作ハンコン環境の作り方 デスク編
続いてハンコンのハンドルコントローラの方を設置する”デスク”が必要になります。
ハンコン用のデスクの選び方としては、以下の様な点がポイントとなってきます。
・パソコン用デスクなどやや高さのあるデスク。(食事用のちゃぶ台やテーブルなどは厳しい)
・最低でも自分の胸くらいの高さが必要。(高さを調整できるものであれば、なお良いです)
・力を掛けても滑らないデスク。(ハンコンプレイ時は上下左右に大きく力が加わりますので、できるだけ重く重量のあるものが良いです)
・デスクの下にペダルコントローラが配置できるスペースと、脚を滑り込ませるスペースがあるもの
・ハンドルコントローラを挟める薄さのあるデスク※。
※↓の画像はG27ハンコン。この赤円のエリアにテーブル面を挟み固定させます。上にあるレバーで上下1cm~4cm程度まで幅を調整できます。このためテーブル面が4cm以上と厚くなっている場合、挟めない場合があります。
※すべてのハンコンがこの構造ではありませんが、ロジクール製のハンコンはこういったタイプが多いです。
私も以前は市販の安いデスクでの自作環境プレイしていましたが、意外と思った以上にプレイできました。ソファ+市販のデスク環境で、グランツーリスモのTTランキング100位以内も入れましたので※、ハンコン操作にぴったりの椅子とディスクを選び、上手く固定できれば自作の環境でもそれなりに走れます。
※グランツーリスモ6の難関ニュル北タイムアタックでも、自作環境で50位以内に入れています。
ただこういった自作のデスクとなると、どうしても下に置くペダルコントローラが”踏みこむ力”で滑ります。
このため、
・ペダルコントローラをガムテープなど床に貼り付ける
・ペダルコントローラの裏面に滑り止めテープを貼る
・滑り止めマットなどの上にペダルコントローラを置く
といった工夫も必要になってきます。
以上の方法で、自作のハンコン環境を造ることは可能です。あまりお金を掛けたくない方は自作でつくってみるのもありかもしれません。
3.ハンコン操作のベストなポジション
ハンコンを操作するベストなポジションは以下の様になります。
・テレビ(モニター)を正面におき、概ね50cm~1m程度離した位置
・椅子の高さは自分の膝の高さくらい
・ハンドル設置場所は自分の胸の高さくらい、腕がピンと伸びるくらいに離す
・ペダルは脚は膝がやや曲がるくらい距離に配置
・激しくハンドリングやブレーキングをしても、ハンドルやペダルがズレない強度
イメージとしては、実車を運転する姿勢とほぼ同じです。
自作環境にする場合は特に上記の点を考慮して、作り上げていく事が大切です。
4.確実に良い環境を求めるならハンコンスタンドのがいいかも
自作でも可能ですが、より良いハンコン環境を求めるのであれば、ハンコンスタンド(ハンコンコクピット)の力が絶大的です。ハンコンスタンドのメリット・デメリットは以下の通り。
ハンコンスタンドのメリット
・専用設計のため、力んで操作しても、コントローラやポジションがズレず安心
・微調整が利くため、自分のベストな操作ポジションを作れる
ハンコンスタンドのデメリット
・自作でつくるより費用が高い(ソファなどは別の目的で代用できる点も含めて)
・複雑な構造のハンコンスタンドだと、最初に組み立てるのにやや手間がかかる
・収納出来ないタイプの製品だと、部屋のスペースを大きく圧迫する
デメリットもありますが、より確実に良い環境を作るのであればハンコンスタンドが最適です。これは何故かと言いますと、ハンコン操作で必要になってくる強度というのが、実際使ってみないと分かりづらいためです。
ハンコン操作は思った以上に力が掛かりますので、自前で揃えた椅子やデスクですと、いざ使ってみると椅子が前後に動いてしまう・デスクが動く(持ち上がってしまう)といった事態がどうしても起きやすいです。ですので下手に自作しようとして新品の椅子やデスクを揃え、それで使い物にならなかったでは無駄な出費となってしまいます。
このため、余計なリスクを踏まず、ハンコン環境を確実に造りたい方は、ハンコンスタンドという便利なアイテムを買ってしまった方が手っ取り早いです。
また、ここからは少しシビアな話となります。
どんなにピッタリの椅子やデスクが見つけられても、本格的なDIYを施しでもしない限り、どうしても使っているうちに細かなポジションのズレが起きてきます。デスクの位置が左右に動いてしまったり、ペダルコントローラが少し前にいってしまったりですね。
そして本気でタイムアタックをする時などは、その少しのポジションがズレが違和感を生み、タイムが落ちたり乱れてしまう事があります。コンマ1秒を本気で争う場合は、ズレからくるほんの少しのハンドリング量、ブレーキング量のズレが痛手となります。(私はそれが嫌で結局ハンコンスタンドを買いました)
ですので、タイムをシビアに狙い本気で自分の走りを攻略していきたい方は、余計な弊害を作らないためにも、やはり専用設計でポジションもずれないハンコンスタンドが重要になってきます。
5.ハンコンスタンド紹介
現在販売されているハンコンスタンド(ホイールスタンド)の特徴をご紹介していきます。
ロジクール・「ホイールスタンドプロ」シリーズ
ロジクールが販売しているコンパクトなハンコンスタンドです。
この製品はなんといっても、コンパクトで収納性に優れるのが強み。手軽にハンコンの取付け・取り外しができ、使っていない時は折り畳み収納できます。部屋が小さく、ハンコンスタンドに場所を取られたくない方には、重宝する製品。
※なお本製品は別途、プレイ用の椅子が必要になります。
対応ハンコン機種は、以下の通り製品バージョンにより異なります。(差込口があわない機種は対応できないため)
<販売ページ>
↓G25/G27/G29までの通称「Gシリーズ」が対応するタイプ。
ホイールスタンドプロ ロジテック G25/G27/G29/G920 Racing Wheel – DELUXE V2
↓T300RS/T500RS/TX/TMX/T150ほか汎用版などの「Tシリーズ」が対応するタイプ。
スラストマスター T300RS TX TMX T150 レーシングホイール用 ホイールスタンドプロV2
AP2レーシングホイールスタンド
海外の「DELE」という会社が販売するハンコンスタンド。
なにより価格が安い事が魅力で、価格は1万7000円~2万円程度で推移しています。
またシフターもしっかと設置できるのもうれしい所。
対象ハンコン機種は、ドライビングフォースGT/G25/G27/T500。うしろからネジで固定するだけの様ですので、これ以外のハンコンも基本的には装着できるかと思います。
※なお本製品は別途、プレイ用の椅子が必要になります。
<販売ページ>
AP2 Racing Wheel Stand ホイールスタンド Logitech G29/T150/T300/T-GT 利用可能 日本語取説付 正規品
ロッソモデロ GTD-SS
自動車パーツでもお馴染みの「ロッソモデロ」が販売するハンコンスタンドです。こちらは、収納性にも優れ、かつポジション調整も細かくできるのが強み。ただその分価格は少しお高めです。
対応ハンコン機種は、G25/G27/G29/T500/ポルコン(GTシリーズ)/CSR(エリート、スタンダード)となります。
※なお本製品は別途、プレイ用の椅子が必要になります。
<販売ページ>
ロッソモデロ 【 GTD-SS 】 グランツー&フォルツァに最適!【G29,G27,G25,DFGT,T300RS】対応!折りたたみコックピット
プレイシート Revolution
シート一体型のハンコンスタンドとして人気の「プレイシート」シリーズです。
ご覧の通り、シートまで付属しており、それでいて価格を6万円前後に抑えているのが魅力。
対応ハンコン機種は、現在販売されているあらゆるハンコンに対応と公表されています。(はっきりとした対応機種名はメーカー側が公表していないようです。)構造的には、うしろからネジで固定するだけの様ですので、メーカー側が言うようにあらゆるハンコンに対応できそうです。
<販売ページ>
PLAYSEAT プレイシート Revolution 耐久性フレーム ステアリングコントローラー対応 折りたたみ式設計 RR00028 【国内正規品】
ロッソモデロ (rossomodello) GTDシミュレーター SPEC-i
「ロッソモデロ」が販売する本格派上級ハンコンスタンドです。ご覧の通り、シートまで付いており、また各種ポジションを自由自在に細かく調整できるのが魅力。
価格は高いですが、本気でハンコンプレイをしたい方にはアリかも。
対応ハンコン機種は、G25/G27/G29/T500/ポルコン(GTシリーズ)/CSR(エリート、スタンダード)となります。
<販売ページ>
これらが現在、人気なハンコンスタンド達です。他にもハンコンスタンド商品はまだまだありますが、キリがないので一旦はここまでとさせて頂きます。
ハンコンはポジションが命!
いかがでしたでしょうか。いろいろ書かせて頂いたとおり、ハンコンというのはなによりも”設置ポジション”が大切になります。
設置ポジションが上手く整えられないと、楽しくもありませんし、タイムもパッドコントローラの時よりも落ちてしまう事があります。
このためハンコンをこれから買う方は、ハンコンをどうやって設置するかの部分も併せてに考えておきたいところです。
□関連記事
ハンコンって結局何が良いの?ハンドルコントローラのメリット・デメリット
【ハンコン比較検証】各種ハンドルコントローラ、操作性レビュー【ハンコン比較検証】各種ハンドルコントローラ、操作性レビュー
【事前解剖】新作グランツーリスモ「GTSport」、2016年内にPS4で発売決定
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コメント失礼いたします。プレイシートの購入を考えています。
その時のキーボードとマウスの操作について質問があります。シートに座った状態だとキーボードとマウスの操作ができません。
皆さんは、近くに設置したpcデスクでプレイ画面まで操作して、プレイの直前にプレイシートに移動するという感じなのでしょうか?