日本が世界に誇る怪獣「ゴジラ」。
ゴジラ映画を観るとスクリーン以外でもその世界を体感したいと思うもの。それをバーチャルな世界で実現させてくれるのが「ゴジラゲーム」。
特に最新のPS3、PS4版のゴジラゲームは、グラフィックや処理性能が大幅に向上しており、ゲームとは思えないほど迫力のゴジラワールドを楽しめる。
今回は、そんなPS3、PS4の最新ゴジラゲームを紹介する。加えてオマケとして旧作もいくつか紹介。
計20本以上、映画と共に歩んできた「ゴジラゲーム」の歴史
まず簡単にではあるが、ゴジラゲームの歴史を紹介。
世界初のゴジラゲームは、1984年にバンダイソフトからMSX(当時のパソコンの一種)向けに販売された『ゴジラ VS 3大怪獣』。当初は簡単な2Dアクションゲームから始まった。
その後、ゲームボーイ・スーパーファミコン・セガサターンなど様々なゲーム機にゴジラゲームは普及していく。これまでに発売されたゴジラゲームは計20作を越える。アクションゲーム/対戦格闘ゲーム/シミュレーションゲーム/パズルゲームなど作品によって趣旨もさまざま。
そのすべてを紹介するとなると膨大な量になってしまうので、本記事では比較的新しいPS3版、PS4版のゴジラゲームを紹介する。
なお、↓の動画でゴジラゲームの歴史を映像で分かりやすく纏めてくれている。
PS3、PS4向けの最新世代ゴジラゲーム
現在、PS3、PS4向けに発売されているゴジラゲームは計4本。(2017年11月時点)。時系列にそれぞれの作品の特徴や魅力を紹介していく。
1.ゴジラ-GODZILLA- (PS3)
タイトル:ゴジラ-GODZILLA-
発売日:2014年12月18日
発売元:株式会社バンダイナムコゲームス
対象機器:PS3
ジャンル:超破壊特撮再現アクション
プレイ人数:1人
「超破壊特撮再現アクション 」と題すとおり、ゴジラの破壊に視点を当てたアクションゲーム。プレイヤーはゴジラとなり、街を壊し、抵抗する人類や敵怪獣と戦っていく。破壊行為がメインであるが、簡単なオリジナルストーリーも描かれる。
ゲームの特徴 :
ゴジラを操り、破壊行為や人類側との戦いを楽しむゲーム。
街の破壊や、出現する「Gジェネレーター」からパワーを得ることで、ゴジラが巨大化する成長システムを採用。上手く進めればゴジラの体長は100mを超す。「タイムアタックモード」でスコアを競ったり「ジオラマモード」で自分ならではの破壊ショットを撮る楽しみもある。キングギドラ・モスラ・ビオランテなどおなじみの東宝怪獣が総勢14体登場する。
ひとこと評価:
世界観やグラフィックは「平成VSシリーズ」をベースとしており、これまでのゴジラゲームに比べ驚くべきほど綺麗でリアル。熱線や火花の描写も原作再現でファンでも満足できる水準。(ただし街やビルのグラフィックに関しては、当時としても少々粗い。)ゴジラの破壊劇を純粋に楽しめる数少ない貴重なゲーム。
ただし全体的にアケード寄りでアッサリしているため、どっぷりと嵌れるゲームではない。たまに遊ぶくらいであれば最適。
なお本作をベースした改良版『ゴジラ-GODZILLA-VS』がPS4向けに発売されている。(詳細は後述。)PS4を持っているのであれば、今なら『ゴジラ-GODZILLA-VS』の方がおすすめ。
怪獣や熱線、火花モデリングはVSシリーズを意識。ファンであれば唸る仕上がり。
2.ゴジラ-GODZILLA-VS (PS4)
タイトル:ゴジラ-GODZILLA-VS(ゴジラバーサス)
発売日:2015年7月16日
発売元:株式会社バンダイナムコエンターテインメント
対象機器:PS4
ジャンル:超破壊特撮再現アクション
プレイ人数:1人(オンライン時2~3人)
前述した『ゴジラ-GODZILLA-』をベースにグラフィックをHD化し、多くの追加要素を加えた改良版。こちらはPS4専用ソフトとなる。
ゲームの特徴:
『ゴジラ-GODZILLA-』をベースにしつつ、グラフィックやシステムに様々な改良が施されている。主な改良点や違いは次のとおり。
・『ゴジラ-GODZILLA-』をPS4の性能でHD化し、グラフィックをさらに美麗に。エフェクトなども一部改良されよりゴジラらしくなっている。
・怪獣を追加。スペースゴジラ、メカキングギドラ、バトラなどややマニアックな怪獣が7体追加。
・『ゴジラ-GODZILLA-』はゴジラのみしか操作できなかったが、本作では登場怪獣すべてでゲームを進めることが可能に。
・モスラやメカキングギドラなど、人類の味方になる怪獣は「防衛モード」が用意され、コンテンツの進め方が多少異なってくる。
・オンラインモードにより、世界中のプレイヤーと対戦が可能。最大3人まで同時対戦ができ、三つ巴の怪獣バトルが可能に。
その他、細かい部分で様々な改良が成されている。
ひとこと評価:
PS3版をベースとしつつ、様々な改良が成された良アレンジ版。グラフィックは一見分かりずらいがプレイしてみるとかなり画質が向上している。ただしボリュームやコンテンツは増えたもののやはりアーケード寄りで、長く遊べる造りにはなっていないのが少々残念なところ。
とはいえゴジラの破壊や怪獣同士の対戦を忠実に再現しているゲームは、今現在は本作が最高峰のため、ゴジラファンであればプレイして損はない作品。
HD化しより美しくなったグラフィック。またスペースゴジラのようなコアな怪獣も追加された。
オンラインモードでは最大3名で共闘が可能。往年のシーンを再現することも。
VSシリーズのあの撒き散る火花もみごとに再現。
出典:http://dengekionline.com/elem/000/001/040/1040047/
3.『シン・ゴジラ』スペシャルデモコンテンツ for PlayStation VR(PS4+PSVR)
出典:http://www.moguravr.com/godzilla-vr/
タイトル:『シン・ゴジラ』スペシャルデモコンテンツ for PlayStation VR
発売日:2016年10月13日
発売元:株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント
対象機器:PS4+PSVR
ジャンル:映像体感コンテンツ
プレイ人数:1人
映画『シン・ゴジラ』を題材にした映像体験型ゲーム。シンゴジラが街を破壊する様をVRで間近から体感できる。ゲームというよりは映像コンテンツ。
PS4+PSVRを持っていれば、無料でプレイ可能。
ゲームの特徴:
プレイヤーは逃げまとう一市民となり、シンゴジラが街を破壊するシーンに入り込む。360度を見渡せる3DのVRの世界で、一個人の視点からシンゴジラの脅威を体感できる。”デモコンテンツ”とあるように、プレイ時間自体は短く、数十分程度。
ひとこと評価:
無料でプレイできるので、ゴジラ好きでPSVRを持っている方なら迷いなくダウンロードをおすすめする。映画のスクリーンではなかなか体感できない一人称視点からのゴジラの脅威が体感できるので、一見の価値あり。
ダウンロードは「PSstore」から今現在も無料で可能。なおPSVRを持っていなくてもダウンロード自体はできる。ただしPSVRを接続しないと起動自体ができない。
参考動画。実際はVRなのでもっと迫力のある体験ができる。
4.巨影都市 (PS4)
タイトル:巨影都市(きょえいとし)
発売日:2017年10月19日
発売元:バンダイナムコエンターテインメント
対象機器:PS4
ジャンル:SFサバイバル・アクションアドベンチャー
プレイ人数:1人
『絶対絶命都市』シリーズの開発陣が制作した最新作。
”巨影”と呼ばれる巨大生物が出現した街で生き残るサバイバルアクションゲーム。巨影として、ゴジラやモスラ、キングギトラなどが公式で登場する。
ゲームの特徴:
『絶対絶命都市』とシステムは似ており、プレイヤーは巨影の災害に見舞われた街で生き残るために奮闘する。かなりの選択肢が用意されており、プレイヤーの行動次第でストーリーの展開が変わっていく。
また、ゴジラ以外にもガメラ、ウルトラマン、エヴァンゲリオンなど特撮系の人気キャラクターが巨影として登場するのも見どころ。
ひとこと評価:
見落としがちだが、本作は立派なゴジラゲーム。
プレイヤーは巨大なゴジラやモスラを見上げながらサバイバル劇を楽しめ、怪獣の脅威を見事に再現している。怪獣のグラフィックやモデリングもかなり高水準。一個人の視点からゴジラからのサバイバルが体験できる唯一無二のゲームであるためその価値は大きい。
ただしAmazonレビューなどでも言われている通り、ストーリーが薄い・処理落ちが起きやすい・周回プレイが親切設計ではない(この部分はアップデートで一部改良)など欠点もいくつかあるのは事実。方向性や企画としてはとても面白いゲームだが、ゲームとして詰めが甘い点が少々みられるのが残念な点。
いち個人の視点からゴジラ災害を体感できる。
出典:http://dengekionline.com/elem/000/001/533/1533559/
モスラももちろん登場。
出典:http://www.4gamer.net/games/315/G031598/20170808019/
ガメラやウルトラマン、ヱヴァンゲリヲンなど、特撮系のキャラクターが他にも数々登場する。
おまけ:忘れちゃダメ!古いけどおすすめなゴジラゲームたち
ps3以前にもかなりの数のゴジラゲームが発売されている。
その中から、忘れてはならない個性あふれるゴジラゲームを3つほどピックアップする。
B1.超ゴジラ (スーパーファミコン)
タイトル:超ゴジラ
発売日:1993年12月22日
発売元:東芝EMI、東宝
対象機器:スーパーファミコン
ジャンル:シミュレーション
プレイ人数:1人
スーパファミコン時代の曲者ゴジラゲーム『超ゴジラ』。
一見アクションゲームにも思えるが、シミュレーションゲームに近い作品。バトル画面でも選択パネルを利用した独自のルール。
この作品の魅力は、完全オリジナルの独自ストーリーを描いていること。ゲーム用に考案された「バガン」と呼ばれる怪獣や、あのスペースゴジラの原型となった「超ゴジラ」も登場する。ゴジラファンであれば”中身”として観て置いて損はないかと。「こんなゴジラがあったのだな」と。
B2.ゴジラ 列島震撼 (セガサターン)
タイトル:ゴジラ 列島震撼
発売日:1995年12月22日
発売元:セガ
対象機器:セガサターン
ジャンル:シミュレーション
プレイ人数:1人
ゴジラゲームの中でも随一の出来を誇るシミュレーションゲーム。
プレイヤーは「Gフォース」の指揮官になり、Gフォースや自衛隊を動かし怪獣たちの脅威から日本を守る防衛型シミュレーションゲーム。
シミュレーションゲームとしてかなりの完成度を誇り、またゴジラを題材にした完全オリジナルで濃厚なストーリーが展開されるのも魅力。グラフィックのハンデも受けにくいジャンルでもあるため、シミュレーションゲームとゴジラが好きな人であればまだまだ価値あるゲームかと。
↓ニコニコ動画で大反響となった『ゴジラ 列島震撼』のゆっくり実況プレイ。こういった遊び方も出来てしまう。
B3.ゴジラ怪獣大乱闘 (ゲームキューブ/PS2)
タイトル:ゴジラ怪獣大乱闘
発売日:2002年12月12日
発売元:アタリ
対象機器:ゲームキューブ、PS2、(ゲームボーイアドバンスの簡易移植版もあり)
ジャンル:3D格闘ゲーム
プレイ人数:1人~4人(PS2版は1~2人まで)
米大手ゲーム会社「アタリ」が開発した、海外版ゴジラゲーム。
世界各地を舞台にしたフィールドで、怪獣たちが戦う3D格闘アクションゲームとなる。
爽快感はあるがクソゲーである。海外目線のゲテモノモデリングで描かれた怪獣たち、癖の強いストーリー、ここはどこかと思うほどの日本フィールドなど、色々とすごい。そんな海外が作った異質なゴジラ世界を体験したい方にはある意味価値ありかと。ただし、まともにプレイする分にはクソゲーである。
まとめ
過去のゴジラゲームはキャラ商売的で、少々手抜き感も否めなかったです。が最近のゴジラゲームはグラフィックやシステム共になかなかの仕上がりになってきているのは事実。
映画の迫力をゲームでも体感できる領域に入ってきたので、普段ゲームをしない方でもぜひプレイしてみてはいかがでしょう。
以上、ゴジラゲームについてでした。
関連記事:
アニメのゴジラ『GODZILLA 怪獣惑星』特集、作品概要・関連情報まとめ
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