世の中にはつまらない映画、クソ映画というのは沢山あります。今回はスピルバーグの名作映画「激突!」のリメイクとなる「激突!2015」の感想・レビューをしていきます。
題名:激突!2015/原題:WRECKER
製作:2015年 アメリカ
監督:マイケル・バファロ
出演:アンナ・ハッチソン、アンドレア・ウィットジェニファー・コーニッグ
映画『激突!2015』のあらすじ
1973年に公開されたスティーブン・スピルバーグの出世作、映画「激突!」を題材にリメイクしたアクション・サスペンス映画。
真っ赤な新型フォードマスタングで休暇の旅にでる美女2人。僻地の道をドライブしていたところ巨大なレッカートラックに道をふさがれ、止む無く追い越す事に。それが壮絶な追走劇の幕を上げる事となる。
映画『激突!2015』の感想・評価・レビュー、演技がとにかく酷い
スピルバーグの激突!の正式リメイクになるものの、「激突!2015」というタイトル&パッケージからどうもB級映画臭がムンムンと漂っていたこの映画。案の定冒頭シーンからもB級臭がしたので、「これはB級映画だ」という前提で見る事にしました。・・・ですがB級としても酷かった、演技が。
私は普段、あんまり演技というのは気にしないのですが、それでも演技の酷さがはっきりとわかりました。なんでしょうこの映画は。殆どのシーンが車と女性2人しか出てこず、また大半は主役のエイミーのアップシーンです。で、このエイミーの演技が凄まじかった(笑)
なんというか、初めて敵となるトラックを見かけた時点で、まるで凶悪犯に出会ったかの様な驚愕の表情をします。ただ普通に走っているトラックを見ただけです。で、のろのろ走っているトラックを追い越し、今度はトラックが追い抜いてきたら、まるで親でも殺されたかの様に驚き怒り狂います。その後トラックの嫌がらせがどんどんと残忍になっていくのですが、エイミーは始めから驚愕の表情の連続なので、全然感情移入も出来ませんし怖さの変化も伝わってこないのです。終始驚愕の表情しかしていません。
キャラ設定も、「慎重で固めの女性」で、「恋愛がこの世の全てかの様に悩む女性」で、「彼氏が浮気したと分かった途端ビッチになる女性」で、「のろのろと走っているだけの車に発狂する女性」で、「トラックに怯えているのに警察に連絡せずチキンレースをしかけだす女性」という、もう狙ってやっているのかと思えるほどおかしな人です。(でも本人の演技はいたって真面目)
おまけに、このエイミーはまるでアダルトビデオに出てくるようなB級感満載の女優。制作費はそれなりに掛けていそうですし、正式リメイクにも当たるこの作品で、なぜこの女優を使ったのか。まったくもって謎です。
※この写真のエイミーは美人ですが、実際はかなりケバ目です
突っ込みどころ満載の脚本
「最新のスポーツカーにいつの間にか追いついてくるトラック」、「絶対に現地住民には助けを求めないエイミー」、「絶対に繋がらないGPSや電話」と突っ込みどころが近年稀にみる多さです。
ベースとなってるスピルバーグ「激突!」が延々とトラックに追われるだけの話なので、盛り上げるために多少の演出は仕方ない気がしますが、それでも「ん?ん?ん?」と思う事の連続でした。
冒頭の無駄なガールズトークも、まだ普通に尺稼ぎで終らせてくれればいいのですが、なにやらシリアスな表情での恋愛トークが続き、「強くならないといけない」「私は強くなりたい」などなどやたら重い雰囲気にしたトークが続きます。
ただ彼氏と上手くいってないだけの話を車内2人のワンマンショーで長々とシリアスに描かれます。恋愛映画としてみても「なんだこれ」と思いたくなるチープっぷり。なかなかのものでした。
描写は意外といい
ただこの映画「激突!2015」は意外と描写自体は良かったのです。カメラワークも照明なども良く、スピルバーグの「激突!」を彷彿させる、トラックの気味悪さがなかなか良く醸し出されていました。昔のアメリカ映画の様なカントリー感が醸し出されていたのもグット。主役のエイミーもラスト付近だけ見れば、かなりの迫真の演技でした。
なのでもうちょっと頑張れば、A級映画にもなりえた、とてもおしい作品です。こてっこてのB級映画ではなく、造り方自体はかなり本格的でした。そのせいかエイミーの演技や脚本のクソさが妙に際立って見えた映画でした。
まとめ
こんな感じで「激突!2015」は突っ込みどころは多々ありましたが、おしい感じのB級映画です。時間潰しに見る分には、またスピルバークの「激突!」の様なスリラーが好きな方が見る分には、それなりに楽しめるかもしれません。
激突!2015はこんな方におすすめ
・何も考えず気分展開に映画を見たい人
・スピルバークの「激突!」の様な日常的なスリラーが好きな人
・突っ込みどころの多いバカ映画が見たい人
・アメリカの田舎の風景を堪能したい人
・それなりに見れるB級映画を探している人
など
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