1990年代にSEGAから発売され、後に人気によりシリーズ化された「サクラ大戦」というゲーム。
「名前は知っているけど、どんなゲームなのかわからない」「今更ながら興味が沸いたけれどイマイチ手を出しにくい」といった方もいらっしゃるかと思います。
そこでこのサクラ大戦というゲームの、内容や魅力などを改めてご紹介してきます。
※ネタバレは極力控えます。
なお、サクラ大戦の最新情報や続編状況は、以下の記事でまとめています。
20周年を迎えた「サクラ大戦」、続編&最新情報まとめ サクラ大戦6はくる?
サクラ大戦のゲーム概要
タイトル:サクラ大戦
製作販売:株式会社SEGA
発売:1996年
対象機器:セガサターン
移植:DC(ドリームキャスト)/PC/PSP/PS2(リメイク)
ジャンル:アドベンチャー+シュミレーション
シリーズ:
サクラ大戦2 〜君、死にたもうことなかれ〜
サクラ大戦3 〜巴里は燃えているか〜
サクラ大戦4 〜恋せよ乙女〜
サクラ大戦V 〜さらば愛しき人よ〜
サクラ大戦とは
大正ロマン×冒険活劇×ロボット×恋愛×歌劇×時代劇×オカルトと様々要素が入り混じったエンターテイメント溢れる作品で、当時のSEGAが、これでもかと言えるほど徹底した作り込みを施したアドベンチャーゲームです。
シリーズ1作目の「サクラ大戦」の売上は総計50万本を超え、セガサターンオリジナルタイトルとして最高のセールスを記録。1997年のCESA大賞グランプリおよびゲーム・オブ・ザ・イヤー準グランプリを受賞。シリーズ3作目「サクラ大戦3」では、ドリームキャストとしては異例の30万本の売上げを記録しました。
セガサターン&ドリームキャストのハード販売に大きく貢献し、発売から15年以上経った今でも評価が高く、名作ゲームランキングなどに常々上がってくるゲーム作品です。
また、その人気からアニメ化・漫画化・舞台化・ドラマCD化など様々なメディアミックスが行われました。
あらすじ
蒸気技術で発展を遂げた、太正十二年の日本の首都「帝都東京」が舞台。
日本政府は、秘密部隊「帝国華撃団」を組織し、”光武”と呼ばれる人型蒸気兵器で、迫りくる闇の勢力に対抗していた。
この帝国華撃団の新たな隊長として、海軍の若き少尉、大神一郎が任命される。
期待を胸に帝国華撃団本部「帝国劇場」を訪れた大神一郎であったが、そこではなぜか若い女性達が演劇の公演をしていた。
で、どんなゲームなの?
「サクラって女の子が主役のゲームなの?」、「恋愛ゲームっぽいけど剣振り回してるし、ロボットみたいの出てるしジャンルがよくわからない」。
これが、たぶんサクラ大戦に対して真っ先に出てくるイメージかと思います。
さてこのサクラ大戦というゲームは、簡単にまとめると、
大正時代に似た雰囲気の世界で、特殊部隊の隊長となり、世界を救うべく劇団に入りモギリのバイトや舞台の裏方作業に励みつつ、特殊能力(霊力)を持つ女の子達と仲を深めながら、オーバーテクノロジーを用い悪と戦っていくという、笑いあり・涙あり・活劇あり・歌ありの話を、歌劇という大きな土台の上で描いているゲームです。
なんだそれはと思われそうですが、そんなゲームなのです。
さらに細かく言うと、
・パッケージに写っている女の子サクラ(真宮寺 さくら)は数居る主要キャラの一人でしかなく、サクラが全面に押し出されたゲームではないです。
・プレイヤーは主人公の海軍少尉「大神一郎」を操る事となり、サクラを含めた帝国歌劇団の女性メンバーのご機嫌を取り、恋仲を深めながら世界を守っていきます。
・アドベンチャーパートと”戦略シュミレーションバトルパート”の2つのパートを交互にして、ゲームが進んでいきます。
・アドベンチャーパートでの女性キャラの好感度がバトルパートのパラメータに影響します。
・恋愛ゲーム要素もありますが、あくまでも一要素でしかありません。
こんな感じで、サクラ大戦とは色んな要素が混じっているゲームです。
音楽がとにかく良い
さて、このサクラ大戦の何が良いかというと、ズバリ、”音楽”です。
魅力的なキャラ陣、レトロな大正ロマン×SFというミスマッチな雰囲気などもサクラ大戦の良い所ですが、やはりこのゲームは音楽がかなり大きな存在になっています。
このゲームで使われている曲・BGMのほぼ全てを、ゲーム音楽アニメ音楽の作曲家として有名な「田中公平」さんが作っています。
「みんなで決めるゲーム音楽ベスト100」などゲームミュージックランキングにもサクラ大戦の音楽が多数ランキング入りしているほどです。
まずは、そんなサクラ大戦の曲・BGMをいくつかまとめたので、聴いてみてください。
檄!帝国華撃団 /帝国歌劇団
サクラ大戦のテーマ曲/OP曲です。ゲーム中でBGMとしても用いられます。
耳に残るアップテンポな心地よい曲。
この曲でサクラ大戦に興味を持った人も多いのでは?
時は忘却の中に /-(BGM)
夜の見回りクエストなどで流れているBGMです。
サクラ大戦の持つ古風なイメージを演出してくれる、しみじみとした良い曲です。
サクラ /真宮寺 さくら
真宮寺 さくらのキャラソング。BGMとしても用いられています。
どこか日本古謡「さくらさくら」を彷彿させ、こちらもゲーム内にレトロな雰囲気を与えてくれています。
また、このゲームで各キャラを担当している声優さんは、声優さんなのにと言っては失礼ですがご覧の通り、全員がかなり歌が上手いです。
夢のつづき /帝国歌劇団
こちらは「サクラ大戦2」でテーマ曲やBGMとして使用された曲。
明るさともの悲しさが混じった良曲です。
こういった演劇的な合唱曲も多く用意されており、作品を盛り上げています。
御旗のもとに /巴里歌劇団
こちらは「サクラ大戦3」でテーマ曲やBGMとして使用された曲。
こういったオーケストラ風の曲もサクラ大戦では多く収録されています。
なお、この動画のOPは、ネットなどで「制作費3億」、「ロストテクノロジー」、「いい意味でおかしい」などと言われています。
こういった音楽達がサクラ大戦というゲームを形作る大きな要素となっています。
人によって好き嫌いが分かれるかもしれませんが、これらの音楽を「イイ!」と感じる方であれば、サクラ大戦は楽しめるかと思います。
そして歌劇である
サクラ大戦というゲームは、”歌劇”という大きな土台・コンセプトがあり、その上でゲームが繰り広げられている感じです。
なんというか、直接”歌劇である”という設定がある訳でははいんですが、作品全体が一つの歌劇・ミュージカルになっている感じなんですよね。上手く説明しにくいのですが。
だから、キャラ達の少々馬鹿げたやり取りや微笑ましい恋愛も、王道すぎる壮大なストーリーも、大正ロマンやSFやが入り混じったはちゃめちゃな世界観も、豪華で派手な挿入曲なども、一つの歌劇として楽しめる。
この「歌劇である」という事が、このサクラ大戦というゲームの、他にはない最大の魅力なんじゃないですかね。
ですので、歌劇の様なてんやわんやのノリが好きな方であれば十分楽しめるかと思います。かつ、大正ロマン物・SFロボット物・ラブコメ物が好きな方であればより楽しめるかと思います。
キャラ絵に少し癖がありますが、憎めないキャラばかりですので、少しゲームをしていれば自然に慣れていきます。
サクラ大戦シリーズ各作品紹介
これまでに発売されたサクラ大戦のナンバリンクタイトルを、ゲーム内の時系列順でご紹介していきます。
サクラ大戦(セガサターン/PC/DC)
サクラ大戦の晴れある第1作目です。1996年にセガサターン専用ソフトとして発売。(のちにPC、ドリームキャストにも移植)
主人公である大神一郎が、真宮寺 さくら達帝国華劇団と出会い、悪の組織「黒之巣会」に立ち向かう姿を描きます。
1997年CESA大賞グランプ、1997年ゲーム・オブ・ザ・イヤー準グランプリ受賞。
セガサターン版
PC版
ドリームキャスト版
サクラ大戦 〜熱き血潮に〜(PS2)
セガサターン版の「サクラ大戦」のリメイク版です。2003年にPS2専用ソフトとして販売。
ストーリーやBGMは基本的にオリジナル版と同じですが、以下の様な変更点もあります。
・グラフィックやムービーなどはPS2用に書き直され、より綺麗になっています。
・戦闘は、フル3D化され一部システムを変更。
・紅蘭シナリオが新たに追加
・エンディングがオリジナル版とかなり異なる
・その他細かな変更あり
エンディングがオリジナル版とかなり異なりますが、今敢えてプレイするなら画面も綺麗なこのリメイク版がいいかもしれません。
サクラ大戦1&2(PSP)
セガサターン版の「サクラ大戦」と「サクラ大戦2」、2つのタイトルを収録した移植版です。2006年にPSP専用ソフトとして発売。
オリジナル版の完全移植となり、内容やグラフィックは同じです。(一部細かい変更はあり)
サクラ大戦2 〜君、死にたもうことなかれ〜(セガサターン/PC/DC)
サクラ大戦のシリーズ第2作目です。1998年にセガサターン専用ソフトとして発売。(のちにPC、ドリームキャストにも移植)
帝国華劇団と新たなる敵「黒鬼会」の戦いを描きます。主要キャラクターは、前作サクラ大戦のキャラは全て登場し、加えて「織姫」、「レニ」の2人の新キャラが帝国華劇団に加わります。
セガサターン版
PC版
ドリームキャスト版
サクラ大戦3 〜巴里は燃えているか〜(DC/PC/PS2)
サクラ大戦のシリーズ第3作目です。2001年にドリームキャスト専用ソフトとして発売。(のちにPC、PS2にも移植)
パリに派遣された主人公である大神一郎&「巴里(パリ)華劇団」の、謎の怪人組織との戦いを描きます。
本作から舞台を帝都東京からパリに移し、主要キャラも帝国華劇団から巴里華劇団に総入れ替えしています。にも関わらず、人気や評価が特に高い作品となっています。
ドリームキャスト版
PC版
PS2版
サクラ大戦4 〜恋せよ乙女〜(DC/PC)
サクラ大戦のシリーズ第4作目です。2002年にドリームキャスト専用ソフトとして発売。(のちにPCにも移植)
舞台は再び帝都東京に。帝国華劇団と新たな闇の勢力との戦いを描きます。途中から巴里華劇団のメンバーも参戦し、グランドフィナーレへ。シリーズの集大成とも呼べる作品です。
これまでのサクラシリーズのプレイを前提としたストーリーとなっており、ややファンディスク的な作品。
ドリーキャスト版
PC版
サクラ大戦V 〜さらば愛しき人よ〜(PS2)
サクラ大戦のシリーズ第5作目です。2005年にPS2専用ソフトとして発売。
舞台をニューヨークに移し、「紐育(ニューヨーク)華撃団」と迫りくる魔の勢力との戦いを描きます。
本作から、主人公が大神一郎からその甥の「大河新次郎」に変更。また主要キャラも紐育華撃団に一新されます。
キャラが変わっただけでなく、世界観などもこれまでのシリーズと大分変わっています。そのためか他タイトルに比べ人気は低いようです。
以上5タイトルが、正式なサクラ大戦シリーズ(ナンバリンクタイトル)となります。
またこの他にもサクラ大戦をモチーフにした派生ゲームは多数発売されていますが、こちらはこの記事では紹介を控えておきます。
ジャンルを超えたエンターテイメント
サクラ大戦というゲームは、活劇・恋愛・SF・歌劇などとにかく様々な要素が詰め込まれたジャンル訳が難しいゲームです。だからと言ってただ沢山のものを詰め込んだだけでなく、それぞれの要素がバランス良く組み合わせって一つのエンターテイメントを作っているのが面白いところ。
ストーリーなどは今見ると古さを感じる部分もあるかもしれませんが、このゲームの世界観みたいなものはなかなか他のゲームでは体験できないものなので、関心を持った方はぜひこの機会に遊んでみてはいかがでしょうか。
□関連記事
20周年を迎えた「サクラ大戦」、続編&最新情報まとめ サクラ大戦6はくる?
PS1・PS2・サターン・ドリームキャストのゲームソフトを今から遊ぶ方法は?
サクラ大戦をゲーム実況で観たい場合はこの人がおすすめ↓
安心して楽しめる?おすすめの面白い女性ゲーム実況者「ぐりぃ」特集
サクラ大戦、完全新作の続編ついに発売決定!
2019年3月『新サクラ大戦』として、ついに正式な続編の発売が決定しました。
詳細は以下の記事にて。
太正桜再び咲く、『新サクラ大戦』正統続編の完全新作として発売決定!
関連記事
最近の投稿
- 『ゴーストオブツシマ』感想レビュー。PS最高峰のストーリー、ただのチャンバラゲームではなかった 2023年12月31日
- 『ヴァルキリーエリュシオン』評価レビュー、言うほど悪くはない良い意味で凡ゲー 2023年12月22日
- まさしく核の化け物であった『ゴジラ-1.0』、ゴジラ好きによる感想評価レビュー 2023年11月14日
- エルゴノミクスマウス「サンワダイレクト 400-MAD6」評価レビュー!静かで使いやすかった 2023年9月25日
- FF14の昔が知りたい人向け:今では信じられない過去の機能やスキルの歴史 2023年8月25日
- FF14の新生編は本当につまらないストーリーだったのか? 2023年7月13日
- 【FF14】ログイン制限を解除したいけどメールアドレスが使えない場合の対象法は? 2023年2月5日
- 【画像10枚】Amazon Renewedの品質は安全?綺麗?中古のタブレットPCを購入したので評価レビュー 2022年12月4日
- パニック&娯楽のお手本バカ映画、『ムーンフォール』感想評価レビュー 2022年8月13日
- PS4コントローラーのUSB端子・ケーブルが緩くグラつく場合の対処法 2022年8月12日