『FF14』の中でも人気の高いジョブ「竜騎士」。
パッチ4.0になった現在では、数々の調整も行われ、重宝されるジョブとなった竜騎士。
が、初期の竜騎士は、いまでは考えられないほど問題点の多いジョブだったんですね。
初期頃のFF14は全体的にジョブが未完成の状態でしたが、竜はその中でも飛び抜けて欠陥があった存在。
PTから罵声を浴びられることも多く、それはもう酷い扱いのオンパレードでした。
本記事では、
初期パッチ2.0の頃の竜騎士事情が知りたい方にむけ、
竜騎士の黒歴史とも呼べるお話を書きます。
忘れてはならない竜騎士たちの過去について。
※ナイトの黒歴史編はこちら。
メインタンクが語る:『FF14』のナイトの歴史、輝いていた新生時代と地獄だった3.0のナイト
1.FF14初期から人気ジョブであった「竜騎士」
2013年に晴れてサービスが開始した『ファイナルファンタジー14 新生エオルゼア(パッチ2.0)』。
この頃からもDPSジョブは人気でした。その中でも、サービス開始時に特に人気を集めていたのが「竜騎士」。サービス開始当初は、竜騎士がかなり溢れてしましたね。
2.0初期の竜騎士は、方向指定はあったものの比較的扱いの簡単なジョブであり、お手軽ジョブとして人気でした。またひと際大きい槍武器を背負い、派手なモーションで戦う竜騎士の姿に憧れ、このジョブを選んだ人も多かったのでしょう。
私もその一人。当初は剣術士で始めましたが、FATEで「桜華狂咲」を決めている姿をみて「ああ、こりゃかっこいいぞ」と竜騎士に方向転換。その後、新生シリーズでは竜騎士として歩むことに。
しかし開けてしまったのは、パンドラの箱。
そして、竜騎士としての悪夢の日々を味わうことに。
(なお私は蒼天の3.0からはタンクに転向しました。が、心は竜騎士。サブジョブとして竜は続けています。)
2.キラキラ竜騎士を叩きのめした、ワンダ・アムダ周回
キラキラした目で槍をふるビギナー竜騎士たち。
まず彼らを待ち受けていたのが、ワンダ・アムダの周回。
ここで竜騎士たちは、FF14の洗練を受けることになりました。
2.0の頃のFF14は、今では考えられられないほど「ギスギス」が凄かったんですね。
ちょっとしたことでも暴言や即抜けは日常茶飯事。
レベル50までのIDであればまだまだワイワイ楽しい感じでしたが、レベル50のIDとなるワンダラーパレス、アムダプールから急に空気が変わり、ギスギスピリピリなムードが漂っていたんです。
当時、真イフリート~真タイタン、バハムート邂逅編のレイドに挑むため、「ワンダラーパレス」と「アムダプール」を何十周も周回するわけです。アラガントームストーン哲学・神話を集め、装備を手に入れるために。
それで、恒例となっていたのが「ワンダッシュ」。
ワンダラーパレスやアムダプールで”ダッシュ”しながら敵グループをまとめ、範囲焼きで時間短縮を狙う方法。召喚士のDOT、そして、今より強かった白魔導士のホーリー、黒魔導士のフレアが最強だった時代。(ホーリー、フレアは当時今よりも威力が高く、さらに2体目以降のダメージ減少ペナルティもなく異常な範囲火力があった。)
それに対し、2.0調整前の竜騎士は、
・単体攻撃も他DPSよりやや弱い
・範囲もイマイチ
・方向指定があってタンクが手をやく
・ジャンプ硬直でAOEを踏みやすい
などなど、辛い要素満載。
周回PTはもちろん、コンテンツファインダーであっても、
・竜騎士さんがいるんで抜けますね(^^;
・竜騎士さん、なんでレリックも持たずにワンダきてるんですか(^^;
・わざわざ近接で来て、無駄な被弾してる人は回復しませんよ
(もちろん全てのPTがそうだったわけではありませんが)
と、PTメンバーからの、精神攻撃が入ります。
多くの竜騎士たちは、ここで自分を試されたわけです。
黒魔導士の2連フレアを横目に拝みながら、なけなしのドゥームとドラゴンダイブ。
それが竜騎士の戦いでした。(同じ近接の「モンク」も、アムダ・ワンダでは似たような扱いでしたが)
今でもID周回では黒や召喚が歓迎されますが、当時はそれがほんとうに露骨だったんです。
2.りゅーさんを叩き潰した、悪夢の「真タイタン」
アムダ・ワンダの次に待ち受けていた試練が、真イフリート・真ガルーダ・真タイタンの「真蛮神シリーズ」。真蛮神シリーズはいまでこそ瞬殺ですが、当時はILが低く、まだまだエンドコンテンツに慣れていないプレイヤーも多かったため、なかなかの強敵でした。
そして、竜騎士にとって最大の壁となったのが「真タイタン」。
当時調整前2.0竜騎士の場合、
・ボス単体でも、他DPSより火力が低い
・魔法防御が他のDPSジョブより低い、全体攻撃の「激震(なぜか魔法攻撃)」で一人だけ大ダメージを受ける
・「ジャンプ」の硬直時間が今よりも長い、少しでもタイミングが遅いと「重み」を踏み、最悪ランドスライドで飛ばされ場外に
・「捨て身」は当時被ダメージ30%アップ、使うタイミングを間違うと一人だけ死亡
・問題なくプレイしていても、ヒールの弱いヒラだと一人だけ死亡。時には内丹、ブラッドバス、ポーションなどで調整する必要もあった。
などなど、真タイタンはまさに竜殺しのコンテンツだったわけなのです。
案の定、当時の真タイタンでは竜騎士がペロるペロる。
この頃から、ダメな竜騎士に「リューサン」の愛称が定着しはじめ、嘲笑われること日常茶飯事。
たとえギミック問題ない竜騎士であっても、「竜騎士でタイタンきてるw」の扱いもあったんですよ。
以下、「真タイタン」で竜騎士に降りかかった災いの例。
・竜騎士が2人以上いると、「リューサン多いんで抜けますね(^^;」の即抜け
・戦闘開始前から竜騎士の頭の上に☓マーキング
・竜騎士がペロると、最後まで蘇生しないヒーラー
・竜騎士が少しでもミスしたり、重みを広げたりした日には、ネタチャットで盛り上がる
(これも、もちろん全てのPTがそうだったわけではありませんが)
などなど、竜は何もしなくても、PTにヘイトをばら撒いているような状態。
竜にとっては地獄とも呼べるコンテンツでした。
が、あえてだからこそ、真タイタンに挑み続けた竜騎士たちがいたのも事実。
私もマゾっ気があったのがその口でした。
今も忘れない、2.0初期の頃の思い出。
コンテンツファインダーで、真タイタン×DPS竜4名の奇跡的な構成になったことがありました。
片方のタンクが「竜4www、これは無理ww」と開始早々即抜け。
残ったのは7名。
が、タンクが抜けたことには一切誰もふれず、謎のオーラが漂っていました。
「むしろこの展開を待っていたぞ!」的な。
結果、 予想通り凄まじいPT。
ミスもなく、タンクもヒラも竜もDPSを出し切り、7名で一発クリア。
チャットは物凄く盛り上がり「竜騎士!竜騎士!竜騎士!」のオンパレード。
みんなでスクショを取って帰りました。
こんなドラマが、おそらく多くのところで起こっていたんじゃないでしょうか。
初期の竜騎士だからこそ起こせたドラマが。
スクエニ公式でもネタにされる、リューサンのペロリ芸↓
3.竜騎士はぶりが目立った、「バハムート邂逅編2層」
真タイタンで挫折せず、竜を捨てなかった竜騎士たち。
そんな竜騎士たちを次に待ち受けていたのが、「バハムート邂逅編2層」。
邂逅2層は、ほぼすべての攻撃が魔法攻撃のコンテンツ。
当初魔法防御力の低かった竜騎士にとっては、辛い仕様でした。
加えて、通常攻撃が目に見えない「前方扇形範囲」という仕様。これが常に繰り返されます。
慣れてない竜騎士ですと前方範囲を食らう事が多く、これまた「リューサン・・・」な状況に陥り易かったコンテンツ。
さらに、最終ボスの「アラガンロット」のギミックは、近接がいるとロット回しで事故が起きやすかった。
以下、邂逅2層で竜騎士に降りかかった災いの例。
・PT募集に近接枠が無い
・近接募集があってもモンクのみ。竜の枠がない
・タンクが、近接のためにY字ポジションをとるのを嫌がる
・竜はただでさえお荷物になるので、ミスもせずDPSも出せる竜のみスタートラインにたてる
(こちらも、もちろん全てのPTがそうだったわけではありませんが)
当時はPT募集機能もなく、シャウトでPT募集をしていた時代。
「竜ですが、PT入れてくれますか」と言っても、返信自体が無いことも日常茶飯事。
募集文ではDPS@4とかになっていても・・。
4層、5層よりも、2層を抜けられるかが竜騎士にとっての戦いだったのです。
4.だけど、低レベルダンジョンでは少し活躍した竜騎士
竜騎士たちは、エンドコンテンツでは厳しい扱いを受けていましたが、レベル50以下の低レベルダンジョンでは意外と頼れる存在でもありました。
低レベルダンジョンでの竜騎士は、
・竜騎士は、他のDPSジョブより若干HPが高い
・低レべル帯では、一部のタンク装備も身に付けられるため、物理防御・魔法防御共に高い
・当時は、戦士の防御アビリティ「フォーサイト」を、アディショナルスキルとして使えた
・ライフサージ、ブラッドバス、内丹で自己回復もある程度可能
といった利点があったので、
タンクが死んだ時の、代理タンクとして輝いていたのですね。
またレベル50以降のダンジョンでも、魔法防御の代わりに物理防御が他のDPSより高かったため、
「竜タンク」攻略という楽しみ方もできました。当時はVITアクセを竜でも装備できましたしね。
タンクとしての素質があるDPSとして、竜はすこしだけ輝いでいたのです。
5.そして調整後完成されたジョブに、その後の竜騎士
こうした初期の竜騎士の問題は、FF14開発側もうすうす気づいていたようで、竜騎士に関してはその後、度重なるジョブ調整が行われました。
サービス開始まもない2013年12月にリリースされた、新生FF14初のアップデートパッチ『パッチ2.1 覚醒せし者たち』では、攻撃スキルを多数改良。DPS性能の底上げが成され、単体火力でやっと他DPSに追いついた形に。そしてジャンプの硬直時間等も改善。
2014年12月にリリースされた『パッチ2.45』では、かねてから問題だった魔法防御力も改善。他のDPSジョブと変わらないレベルまで底上げされました。
その他にも都度細かな改良が入り、パッチを重ねる毎に洗練されたジョブに。
こういった調整が続き、少しずつ竜のイメージが改善されていきました。
それでも新生エオルゼア時代は、初期の悪い印象がなかなか消えませんでしたが、3.0以降では「リューサン」とネタジョブにされることが減りました。
また最新の拡張ディスク『4.0 紅蓮のリベレーター』では、新たなスキル「紅の竜血」と「ミラージュダイブ」を身に纏い、よりスピーディでテクニカルなジョブに。操作する楽しみの面でも大化けしました。
初期の頃はお手軽ジョブと呼ばれていましたが、最近では難易度の高い上級者向けジョブと言われることも。↓
パッチ4.2ジョブ操作難易度
【Sランク】
黒 召喚 詩人【Aランク】
竜 機工 学者【Bランク】
忍者 モンク 占星【Cランク】
侍 戦士 白【Dランク】
ナイト 赤
最難関の零式エンドコンテンツでも、
安定した火力が出せ、PTシナジーも高いジョブとして、比較的重宝されています。
かつて「竜はお断り」とハブられていたのが嘘のように、
今ではむしろ「竜がいると嬉しい」と言われるように。
竜騎士は変わりました。
6.不遇の時代を乗り越えた竜騎士は、強い
このようにFF14の竜騎士は、不遇の時代を乗り越え今があります。
竜騎士に限った話ではありませんが、厳しい状況を乗り越えたきたプレイヤーは強いもの。
あれだけ周囲から色々と罵倒を浴びせられ、それでも竜を続けてきた人は、おそらく徹底的に詰めているはずです。
私は3.0でタンクがやりたくでメインジョブを変えてしまいましたが、不遇の竜騎士のころは、それはもうやり込んでいました。ちょっと失敗しても竜だと洒落にならない空気になるので。
2.0から今の今まで、ずっと頑なに竜騎士を貫いている人、きっと皆さんの周りにいるかと思います。
そういった方は、竜やDPSを知り尽くしているでしょうし、精神的にもタフなのではないかと。
そして、竜騎士をこよなく愛しているのではなかと。
竜騎士をずっと続けてる方は、少し尊敬してしまいます。ゲームが上手い下手とかではなく、周りになんと言われようと、こだわりを貫くその姿勢が。
まとめ
以上、長々となりましたが竜騎士の歴史についてでした。
本当はメインジョブとして竜を貫いた上で書きたかったのですが、お許しください。
※ナイトの黒歴史編はこちら。
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過去の竜騎士の内容面白かったです。
2ヶ月前にff14をやりはじめて竜騎士を使ってます。若干ですが友人から聞いていたのですが、過酷な時代があったんですね^_^
数日前にPS5で14復活してみた者です。
多分もう14を続けていないかもしれませんが、初期組なのでとても共感できてて面白かったです。
本当にあるあるがたくさんありましたね。
でも最後のあれは本当に、その通りだなって思いました。
好きなジョブをこだわりを持って貫いていくのが大事だと思います。
自分は大昔FFXIの赤をやっていて似た経験を持っています。
だから赤をやる人はみんなオートリーダーというアビリティが付いているって
みんな言いますね(笑)PTは自分で作るもの、なんだと。
p.s.あのドットタイタンは生で観てたけど、爆笑しました。懐かしいw