記事公開日:2017年10月4日
最終更新日:2020年5月4日

FF14

『FF14』に登場する敵キャラクターの神話・伝承元ネタ、ニーズヘッグ・ナイツオブラウンド・九尾の妖狐など

絶賛運営中の『ファイナルファンタジー14(FF14)』。

FF14では、旧約聖書・北欧神話・日本神話など、現存する様々な神話や歴史上の伝承が元ネタとして詰め込まれています。
ちょっとしたキャラクターや地名などにも意外な元ネタがあるので、気が抜けません。

さて、今回は”敵キャラクター”にスポットを当てます。

FF14で登場した敵キャラクターの元ネタを、神話や伝承を絡め紹介していきます。

※FF14のネタバレをやや含みます。

1.FF14の七竜「ニーズヘッグ」の元ネタ

FF14の竜騎士クエストで敵キャラクターとして初登場し、『FF14 蒼天のイシュガルド』ではストーリーの中核にもなった七竜の一匹、邪竜ニーズヘッグ。

しかし強敵で重要なキャラクターでありながら、他の七竜と比べてもやや名前がしょぼい感じがありました。

これには訳があり、ニーズヘッグは名前の由来となる元ネタがあります。

ニーズヘッグとは、北欧神話に登場する怪物が元ネタ。北欧神話では竜ではなく大蛇。
世界を体現する大きな樹「世界樹(ユグドラシル)」の幹をかじる蛇として伝えられています。

ニーズヘッグは世界樹の根をかじり、宇宙の根源を壊そうと企てる”破壊の象徴”。
FF14でも破壊を企てる邪悪な存在でありましたので、キャラクター的には似ています。

北欧神話では、世界樹の根をかじる蛇のニーズヘッグ

FF14で登場したニーズヘッグとは対となる聖竜「フレースヴェルグ」。
フレースヴェルグは、北欧神話で世界樹の樹上にいる”鷲”。
世界のすべての風はフレースヴェルグによって引き起こされたものとして伝えられています。
フレースヴェルグの名前には、「死体を飲みこむ者」という意味も。

蒼天のイシュガルトで登場した「ミドガルズオルム」や「ティアマト」など他の竜たちにも元ネタとなる有名な由来がありますので、興味がある方はぜひ調べてみて下さい。

 

2.FF14で登場した三闘神「セフィロト」の元ネタ

FF14では三闘神の一体として登場し、極蛮神コンテンツともなった魔人セフィロト。

セフィロトは、FF6でも同様に登場した三闘神「セフィロト」が元ネタですが、さらに辿ると旧約聖書に行き着きます。

旧約聖書の創世記に登場する、エデンの園の中央に植えられた生命の源となる樹。通称「生命の樹(セフィロトの樹)」として名付けられています。
これが魔人セフィロトの大元のルーツです。

FF14での見た目は樹ではなく魔人のような造形をしていますが、極セフィロト戦では木に関する技を使い、周囲のフィールドも木々で溢れていたかと思います。

旧約聖書の生命の樹(セフィロトの樹)。エヴァンゲリオンのOPなどでも使われていますね。↓

なお三闘神の他2体については、
女神ソフィアは、各宗教で「智慧を象徴する女神」として伝えられています。この世の起源に関して重要な役割を持つ女神的な言い伝えも。

闘神ズルワーンは、古代ヨーロッパに存在した「ズルワーン教」での創造神としての存在。ズルワーン教の歴史上では、時間と空間を司る神だったようです。

3.FF14で登場した「ナイツオブラウンド」の元ネタ

FF14では、騎神トールダン+12人の聖騎士たちが蛮神と化した「ナイツオブラウンド」。こちらもメインストーリーでは宿敵となり、極蛮神コンテンツとしても難易度が高く手ごわかった相手。

ナイツオブラウンドは、FF7での同名召喚獣が元ネタですが、さらに辿るとヨーロッパに伝わる中世の伝説「アーサーと円卓の騎士(アーサー王物語)」に行き着きます。

のちにイングランドを統一したと言われるアーサー王とその側近の12の騎士の物語であり、日本ではあまり知られていませんが、海外では有名で人気の高い伝承話のようです。

アーサーと円卓の騎士はこれまでも映画やゲームなどの元ネタとして多数使われており、最新作のFF15もこれをパクっているモチーフにしている感があります。

なおアーサー王と共に有名なのが「エクスカリバー」。アーサー王が身に纏う聖剣であり、
こちらもFFを含め様々なRPGで登場しますね。
FF14では、ナイツオブラウンドと化したトールダンがエクスカリバーを装備していますが、この辺も元ネタからの引用なのでしょう。

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なお”ナイツ・オブ・ラウンド”は、直訳で円の騎士、円卓の騎士を指します。


出典:https://matome.naver.jp/odai/2145459452738470601

 

 

4.FF14紅蓮のリベレーターの大型FATE「九尾の妖狐」の元ネタ

 

FF14紅蓮のリベレーターにて、ドマに用意された大型レアFATEで登場する「九尾の妖狐」。
2日に一回しか発生しないため、狐耳カチューシャゲットに悪戦苦闘した方も多いのでは。

九尾の妖狐は、その名のとおり9本の尾をもつ狐の霊獣。もともとは中国神話が発端のようですが、日本にも古くから伝わり、日本神話として語り継がれてきています。

伝承上では、狐(きつね)は100歳を越えると妖狐へと変わり、霊力が上がるにつれて尾が1~9本まで増えていくようです。九尾の妖狐は妖狐の中でもトップクラスの存在。(天狐(てんこ)や空狐(くうこ)などさらに上もいる模様。)
また九尾の妖狐は、人間に化けて(主に美女)人を惑わす存在としても有名です。

九尾の妖狐関連のFATEのタイトルにも元ネタがあります。

・ギンコの願い
→妖狐の一種と言われる、銀狐から。

・キンコの願い
→妖狐の一種と言われる、金狐から。

・その名はミクズメ
→伝承に伝わる美女、玉藻前(たまものまえ)の初期の呼び名である藻女(みくずめ)から。

・九尾の妖狐「玉藻御前」
→玉藻前(たまものまえ)は、平安時代に鳥羽上皇に仕えたとされる伝説上の女性。絶世の美女。正体は九尾の妖狐が化けた姿。
初期は藻女(みくずめ)と呼ばれ、鳥羽上皇に仕える女官となったあとは玉藻前(たまものまえ)と呼ばれた。正体がばれると「殺生石」と化す。

九尾の妖狐関連のFATEは、FATE中の細かなイベント会話なども伝承にのっとり作り込まれているので、よく観ながら追ってみると面白いかもしれません。

中国や日本の神話で度々登場する、九尾の妖狐↓

出典:http://www.nichibun.ac.jp/YoukaiGazouCard/U426_nichibunken_0298_0001_0000.html

3回目のFATE「その名はミクズメ」では、伝承通り美女に化けて登場。
戦闘中に正体をあらわし、FATEが終了すると「殺生石の欠片」を落とす。

 

まとめ

以上、FF14に登場する敵キャラクターの元ネタでした。

FF14にはこの他にも数えられないほど無数に、神話や伝承のネタが使われています。調べてみると面白いかも。

今回紹介したのはほんの一部に過ぎませんので、また機会がありましたら別記事でまとめさせて頂きます。

追記:
第2回を書きました。
第2回:『FF14』に登場する敵や地名の神話・伝承元ネタ、ツクヨミ・四聖獣・アメノミハシラなど

関連:
FFシリーズで有名な召喚獣「バハムート」の歴史。旧約聖書~FF歴代の進化まで

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