記事公開日:2018年7月18日
最終更新日:2020年5月2日

FF14

第2回:『FF14』に登場する敵や地名の神話・伝承元ネタ、ツクヨミ・四聖獣・アメノミハシラなど

※FF14 紅蓮のリベレーターのネタバレを一部含みます。

絶賛運営中の『ファイナルファンタジー14(FF14)』。

FF14では、敵キャラクター、地名、シナリオにいたるまで、
旧約聖書・北欧神話・日本神話など、現存する様々な神話や歴史上の伝承が元ネタとして詰め込まれています。

今回は第2回として、
①ツクヨミ、月下美人
②四聖獣(白虎・朱雀・玄武・青龍)
③アメノミハシラ、オノコロ島

これらの元ネタやルーツとなる伝承や神話について探っていきます。

第1回はこちら
『FF14』に登場する敵キャラクターの神話・伝承元ネタ、ニーズヘッグ・ナイツオブラウンド・九尾の妖狐など

1.FF14で登場した「ツクヨミ」の元ネタ

『FF14 紅蓮のリベレーター』で登場した、帝国代理総督のヨツユ(ツユ)の慣れの果ての姿となる「ツクヨミ」。恨みから誕生した悲しい蛮神でしたね。

ツクヨミの元ネタは、
おそらくは、日本神話の「ツクヨミ」や「月讀命(つくよみのみこと)」。

ツクヨミは、日本神話、古事記や日本書紀にて「イザナギ(伊弉諾尊)」によって生み出された神として伝えられています。
“月”を司る神、”夜”を司る神としても知られます。
「アマテラス」や「スサノオ」と並ぶランクの大いなる神なのですが、
あまり伝承上に登場しておらず、今も多くの謎が残ったまま。
このため様々な解釈がされているようです。


「ツクヨミ」の名前の由来については、諸説あるようですが、
「月や月歴をよむ=ツキヨミ=ツクヨミ」といった説が強いようです。

日本各地にある「ツクヨミ神社(月読神社)」も、このツクヨミがルーツです。(画像はwikipediaより)

月下美人


出典:https://horti.jp/17271

蛮神戦のバトル中にツクヨミが発した言葉、
「ここに咲きたる月下美人は、我が身を送る彼岸花」。

「月下美人」とは、花の名前です。
6~11月の神月の夜、満月の夜にしか咲かない花。一年に一度しか咲かない花です。
花言葉は「あでやかな美人」、「はかない美」、「秘めた情熱」、
そして「美人薄命(美人は寿命が短い)」。

ヨツユは、若い頃より遊郭に売られ、帝国の下僕として悪事を働き、影の人生をあゆんできた女性。
が記憶喪失になったことで、ツユとしてひと時だけ幼い純粋な心にもどりました。
ゴウセツのもと、一瞬だけ幸せ咲きました。

そしてツクヨミとして散っていった。

まさに月下美人の花言葉が示すようなキャラクターでしたね。

2.FF14の「四聖獣」(白虎・朱雀・玄武・青龍)の元ネタ

『FF14 紅蓮のリベレーター』より始まった「四聖獣奇譚」。
”裏返り”を果たした霊獣たちの騒動描いていくサイドストーリー。
極コンテンツの位置づけでもあり、周回プレイに励んでいる方も多いのでは。

ここで登場する白虎・朱雀・玄武・青龍の「四聖獣」。
FF14では「四聖獣」とネーミングされていますが、
元ネタはおそらく中国の「四神(しじん)」です。

「四神」は神話として伝えられており、東西南北の”方位”を司る神々。
もともとは実体のない概念的な存在だったようですが、
いつしかそれに”獣”の姿を当てはめ神として称えていくようになったようです。

玄武(げんぶ)は、カメのような姿をした神。北の方角を司る。
青龍(せいりゅう)は、竜のような姿をした神。東の方角を司る。
朱雀(すざく)は、火の鳥のような姿をした神。南の方角を司る。
白虎(びゃっこ)は、トラのような姿をした神。西の方角を司る。


出典:http://www.1fuusui.com/kouza/sijin.html

四神の伝説は、その後中国から日本にも伝わります。
日本でも同じように方角を司る神として崇められるように。

平城宮の「朱雀門」、会津の「白虎隊」、兵庫の「玄武洞」など、
日本各地の建築物や地名にもその名が使用されています。
修学旅行などで見学しませんでしたか?
これらのルーツももとは中国の四神にいきつくのです。

中国・高句麗の墓の壁に描かれた青龍(画像はwikipediaより)

紅蓮のリベレーター 公式アートイラストブック↓

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3.FF14の「アメノミハシラ」の元ネタ

『FF14 紅蓮のリベレーター』4.35パッチで登場した新たなディープダンジョン「アメノミハシラ」。
紅玉海のオノコロ島にそびえ立つ、雲の上まで伸びた巨大な柱のダンジョン。

こちらも、日本神話が関連しています。「アメノミハシラ」には2つの意味があります。

一つは、「アメノミハシラ神」。
アメノミハシラ神は日本神話に登場する神の一人で、イザナギとイザナミの間に生まれた子供とされています。
”風”を司る風神であり、古代日本で起きた台風や豪雨などの風を生み出していた神、また風そのものとして語られています。

もう一つは、「天の御柱(アメノミハシラ)」。
後述するオノゴロ島にそびえ立つ”柱”と語り継がれています。
FF14のアメノミハシラは、どちらかといえばこちらを元ネタにした感じでしょうか。

 

オノゴロ島(オノコロ島)

FF14では、紅玉海のエリアの一つとして登場する地名オノコロ島。
オノコロ島の元ネタは、おそらく日本神話に登場する「オノゴロ島」かと。

「オノゴロ島」は、日本神話に登場する島。
神々が造りだした日本で最初の島とされています。
イザナギとイザナミの2人の神が、まだ何もなかった海原に天の沼矛(ぬぼこ)を突き刺し、生成された島がオノゴロ島。
そして、そこに建てられた一本の巨大な柱が、「天の御柱(アメノミハシラ)」。

オノゴロ島の場所は諸説ありますが、淡路島の南に位置する「沼島」と呼ばれる島がオノゴロ島であったのではないかと推測されているようです。

沼島と、その沿岸にそびえる上立神岩(かみたてがみいわ)。
この岩がアマノミハシラであったのではないかとも考えられている。(画像はWikipediaより)

 

水蛭子(ヒルコ)

FF14の「アメノミハシラ」では30階のボスとして登場するヒルコ。
ヒルコは、日本神話に登場する水蛭子(ヒルコ)がおそらく元ネタです。

水蛭子(ヒルコ)は、イザナギとイザナミの間にできた最初の子。
イザナギとイザナミが天の御柱(アメノミハシラ)の柱をそれぞれ両逆から周り、
出会ったところで性交をし生まれた子とされています。

日本神話では、この性交が、日本初の性交であるとされているようです。

まとめ

以上、今回はこの3つについて元ネタを探ってみました。
紅蓮のリベレーターは、日本神話や古事記、日本書紀などのネタが多かったですね。

FF14は、ほかにも西洋神話や聖書などかなり広範囲の元ネタを取り入れていますので、気になる方はぜひ調べてみてください。

また次回なにか発見しましたら、第3回を書きます。

第1回はこちら
『FF14』に登場する敵キャラクターの神話・伝承元ネタ、ニーズヘッグ・ナイツオブラウンド・九尾の妖狐など

今回の参考文献:
ツクヨミ関連
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%84%E3%82%AF%E3%83%A8%E3%83%9F
https://hiizurukuni.com/tukuyominomikoto/

月下美人
https://horti.jp/17271

四神関連
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%9B%E7%A5%9E
http://www.1fuusui.com/kouza/sijin.html

アマノミハシラ関連
https://nihonsinwa.com/page/96.html
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%8E%E3%82%B4%E3%83%AD%E5%B3%B6
http://www.buccyake-kojiki.com/archives/1013228757.html

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