記事公開日:2018年10月27日
最終更新日:2020年5月2日

FF14

メインタンクが語る:『FF14』のナイトの歴史、輝いていた新生時代と地獄だった3.0のナイト

『FF14』の中でも人気の高いジョブ「ナイト」。

新生エオルゼア初期から、花形ジョブとして人気でした。最新の「紅蓮のリベレーター」ではSTタンクとして輝く安定ジョブ。

けれど、ナイトはずっと輝いてきたわけではありません。
とてつもない暗黒時代がありました。それが例のパッチ3.0。

新生の頃よりサブでタンクをいじり、3.0以降はメインタンクでやっている私が、ナイトのこれまで歩んできた苦悩の歴史を少し書いていきます。

過去のナイトの歴史や扱いが知りたい方は、ぜひご覧ください!

 

1.頼れるリーダー的存在だった、2.0~新生時代のナイト

 

2013年に晴れてサービスが開始した『ファイナルファンタジー14 新生エオルゼア(パッチ2.0)』。この頃は、タンクがもてはやされていた時代でした。

運営が始まったばかりで、みんなが初心者光の戦士だったこの頃、タンクをやる人自体が少なかったんですね。最初は剣や斧がカッコイイ的な感じで手を付けても、だんだんこのゲームのタンクの面倒臭さ難しさに気付き、DPSやヒーラーへと職を変えていくんですね。

だからタンクをやる人は、「タンク様!」と崇められている時代だった。

とくに「ナイト」は「戦士」より人気、憧れの的となるジョブでした。剣と盾を装備してファンタジーの主人公のようなカッコいい見た目、しかも未知のIDでも、先導してPTを引率してくれる。

新生が始まった頃、わたしはDPSの竜騎士でやっていましたが、はじめは何が何だかで槍を振ってただけでした。だから的確にダンジョンを進んでいき、敵をまとめてくれるナイト様は「なんかすげえな」、「よくできるな」と思っていました。

たぶん、みんな最初はそんな風に思ってたんじゃないかと。

 

2.ナイトが最強だった、「大迷宮バハムート 邂逅編」

 

そして、FF14プレイヤーが初めて挑むことになった、2.0時代の高難易度コンテンツ「大迷宮バハムート 邂逅編」。

この頃は、レイドはナイトが最強でした。理由は戦士が目覚めてなかったから。2.0初期の戦士は、ジョブとして多々欠陥があり、特に防御の面で圧倒的にナイト>戦士でした。FF14開発側もこれは認めており、「パッチ2.1 覚醒せし者たち」で戦士側に大幅な強化調整が入り、やっと横並びになります。

そのため、2,0初期のバハはナイトの独壇場でした。
この頃はパーティ募集やCF対応もしておらず、「ワインポート」に集まってシャウト募集をし大迷宮バハムートに入っていくわけですが、「ナイト様ぜひPTきてください!」、のシャウトが飛び交っていましたね。

早期にバハ5層まで攻略し、バハ武器を持ってワインポートに佇むナイトなど、もう何もしなくても威圧感すら感じました(笑)。

初期にそんなことがあったため、パッチ2.1の戦士の強化後も、”ナイト様最強”のイメージは頑固たるものに。その後の「侵攻編」、「真成編」でも、ナイトは求められ、つねにリーダ格となる安定ジョブでした。

3.2.0時代は、IDまとめでも輝いていたナイト

今のID(インスタンスダンジョン)の”まとめ範囲焼き”は、戦士や暗黒騎士が有利ですが、2.0時代のころはナイトが輝いていました。

ゾディアックウェポンの輝き集めなどで、「ワンダ周回」に始まり、「ブレフロ周回」、「ハウケタハード周回」等々、なにかと範囲まとめ焼きが流行っていた2.0時代のID。

当時も範囲攻撃は苦手なナイトでしたが、「インビン」と「スタン」があまりに強すぎました。おまけにブロック回避力まであるナイトは、敵3グループ以上の無茶なまとめでも、固かったのです。

範囲攻撃型の戦士よりも、ナイトの固さが活き、効率よく進められるIDもありました。レイドでもIDでも輝いていたのが、2.0時代のナイトでした。

 

 

3.パッチ3.0で雲行きが怪しくなるナイト

そんなこんなで、非のうちどころがなかった安定ジョブのナイト。それでいて下方調整もなく、安心安全の時代が続いていました。

 

しかし、風向きが変わったのが、パッチ3.0時代、レイド「機工城アレキサンダー:零式」。ここでレベル上限が60になり、各ジョブのスキルも大幅に追加され、状況が一変しました。

 

戦士は、「デストロイヤー+フェルクリーヴ」を手に入れ、タンクながら超火力がだせたためSTの席を死守。しかも当時は「シュトルムヴィント」に相手の与ダメ―ジ10%低下効果が付いていたため、レイド攻略では欠かせない存在に。

暗黒騎士は、「ダークマインド」の魔法軽減分ナイトより防御にすぐれ、「ソウルイーター」で自己回復もできたため、MT寄りの性能。

では3.0時代のナイトはというと、今のように「インターベンション」や「パッセージ・オブ・アームズ」などの支援力も無く、戦士よりST火力も劣ったためSTの席はなかなかつけず。それでMTの席を暗黒と争う形になりましたが、今一つ暗黒騎士比べるとパッとしない存在に。

 

そんな中、事件が起こります。それがあの「機工城アレキサンダー零式:天動編」。

 

 

 

4.ナイト地獄の時代、「アレキサンダー零式:天動編」

 

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パッチ3.4でリリースされた、アレキシリーズ第3弾「機工城アレキサンダー零式:天動編」。このラストを飾る、もっとも難易度の高い4層で事件が起きます。

4層のボスとなる「アレキサンダープライム」の強攻撃や全体攻撃が、ほぼ魔法攻撃という仕様FFシリーズのアレキサンダーを考えれば、魔法が主体なのは当然かもしれませんが、それがあまりに露骨でした。

前述したとおり、暗黒騎士は「ダークマインド」で自身への魔法攻撃を30%カット、これを60秒毎に連発でき、さらに今はなき「デリリアムブレード」で常時敵のINT10%低下を起こせたため、自身&PTの魔法耐性に優れました。

一方、ナイトMTではどう回してもバフが回らず自身も守れず、おまけにPTダメージの軽減もヴェールでしかできず。このためPT(特にヒラ)から煙たがれる存在でした。

この件がまとめサイトなどを通じて、徐々に知れ渡っていき、「4層ではナイトは不要」、「ナイトがいると困る」、さらには「天動編は1~4層ともナイトできちゃだめ」な風潮になっていきました。天動編のナイト人口はここで大幅に減り、暗黒MT、戦士STの構成が鉄板に。

実際、たとえば物理攻撃主体の天動1層は「シェルトン」と「ブルワーク」、また当時STRダウンの付いていた「レイジ・オブ・ハルオーネ」でむしろナイトの方が物理防御面で優れていたのですが、1層においても「天動編はナイトはいらない子」の風潮が漂っており、キツイ言葉をうけたことも結構ありました。

もはや産業廃棄物のような扱いを受けていたのが、天動時代のナイト。

私は暗黒騎士とナイトを使い分けていましたが、ナイトを出した時のアウェー感は体感でもはっきりと感じました(笑)

かといってIDで活躍できるわけでもなく、ナイトにとって辛かった時代でした。

 

余談:ナイトでもアレキ4層はクリアできなかったわけではない

実際、アレキ4層はナイトMTでもクリア自体は可能でした。(私自身、当時、試しにナイトでもクリア済)

バフが足りない場面でも自身のダメージはクレメンシーを差し込んで相殺、PT全体への魔法攻撃は、「ディヴァインヴェール」を差し込んで軽減、このやり方である程度は暗黒騎士との差を少しは埋めることはできたのです。

しかしタイミングを間違えれば終わりなので、リスキーなMTであることには変わらず。それにだからと言って暗黒騎士より有利になったわけでも決してないので、やはり不遇なジョブだったと思います。

天動4層は、開発側がナイトを潰したかったのではないかと思う程、魔法攻撃が鬼畜コンテンツでした。

 

 

5.そして4.0『紅蓮のリベレーター』へ

そして最新のパッチ4.0「紅蓮のリベレーター」。

4.0のスキル変更により、
戦士の利点であった「シュトルムヴィント」の敵の与ダメージ10%軽減効果が廃止、暗黒騎士においても「デリリアムブレード」のスキル自体が廃止されINT10%軽減もできなった形に。軽減面では、タンク3職が横並びになりました。

かつナイトは、もともと所持していた「かばう」、「クレメンシー」、「ディヴァインヴェール」に加え、「インターベンション」、「パッセージ・オブ・アームズ 」という新たなバリア系の支援サポートスキルが追加され、ST寄りの性能が強められます。火力面でも3.0時代より改善。

今現在は、STの座を確保。安定したST火力をだせ、PT支援もできるタンクとして、レイドの早期攻略においてはなくてはならない存在に。STタンクとして輝きはじめました。

IDにおいては、戦士・暗黒騎士と比べると今でも範囲火力や自己回復で劣りますが、新たな範囲スキル「トータルエクリプス」が追加されたため、3.0時代に比べれば、その差は埋まりました。

 

まとめ:ナイトはこの先もSTなタンクなんじゃないかな

最後に、MTSTのナイトの立ち位置について。

新生初期のころ戦士に欠陥があったため、当初はMTのイメージが定着してしまったナイトでしたが、もともとはじめからナイトはSTタンク用のジョブとして開発されたのではないかと思ってます。

今は懐かしき新生FF14の初期「オープニングムービー」。ムービー内でMTをしているのは戦士、ナイトはサポートをしていますよね。

それに2.0初期から戦士にディフェンダー無視の「アンチェインド 」があったのも、ナイトに「かばう」があったのも、当初からFF14ではナイトをSTにしたかったのではないかと感じます。

ここまで色々ありましたが、4.0でやっとナイトが本来の立ち位置に収まったのかもしれません。開発側がナイトをSTタンクとして考えているならば、今後5.0、6.0以降のナイトは、よりSTらしい、サポート重視の騎士になっていくのかもしれません。

 

関連記事:

同じような話で、「竜騎士」の黒歴史をまとめた記事はこちら。

新生『FF14』のジョブ竜騎士の黒歴史、地獄だった2.0初期の竜

 

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コメント

  1. Ushio より:

    引き続き黒歴史を楽しませていただきました(笑)
    懐かしすぎです。
    自分は2.4が出る前に引退してしまって、3.0のナイトの辛さがよく分からなかったので、
    読んでいて大変だったね、とすごい伝わってきます。
    竜騎士の後ナイトに転職…不遇なジョブばかりやっていた管理人さんもなかなかの強者ですね^^;

    最近リハビリのために読んでいたタンクの立ち位置でビックリしすぎてて言葉が出ませんでした。
    なんで戦士がMT、ナイトがSTなんだ?!と。
    あくまで2.3までのイメージだったので、タンク=盾、盾を持っているナイトがMTって当たり前
    みたいな感じでした。動画の中ではMT/STって自分ではよく分からなかったのですが、どちらも
    前に出ているねって感じでした。ただ防御面はやはり盾の方が上じゃないか?とw

    勿論、FFXI時代のイメージによる影響もあります。タンクと言ったらナイト、です。
    ※FFXIは忍者盾(空蝉の術の相互詠唱によって攻撃をかわすノーダメタンク)もありましたが、
     それも開発本来の意向に背く形でした。

    11ではPTメンバーをかばうためにあるもので、ナイトにかばわれた白さんとかはナイトさんに
    キュンっと来るらしいですw
    実際、その人の前にいてかばうを使わないと効果がないので、本当にかばわれた感じがします。
    でもあまりにも気づきにくいため、/tellをマクロに組んで「今かばうので背中に隠れてて!」とかw
    FFXI経験者からすると、もう一つ面白いのが暗黒騎士がタンクになっていることですね(笑)
    XIでは昔のリューサンみたいなイメージで、柔らかいしHPと引き換えに攻撃力UPみたいな感じなので、
    面白かったです。大剣で敵の攻撃を防ぐのかな?

    余談が進み過ぎました。これからナイトもSTなんですね…(`・ω・´)

    1. syumi より:

      コメントありがとうございます!完全に黒歴史話ですが楽しんでもらえたようでよかったです笑
      自分もいまだになぜ盾をもったナイトがSTをやり続けるのか疑問でなりません、それこそ暗黒騎士なんてDPSでどんどん削ったほうが似合うんじゃないかと思います。
      そんなイメージと釣り合わない違和感はあるのですが、ゲームプレイでいえばSTナイトというポジションはとても好きです。ナイトが一番サポートスキルが豊富で面白く、PTを守ってる感も感じられますし(まあナイトの地味なサポートに気づく人も少なく完全に自己満足ですがw)。

      竜もナイトも不遇の時代にはいろいろと嫌な経験もさせられましたが、そんな中だからこそ「やってやる」の反抗心やハングリー精神的ななやりがいが見いだせた部分もありました。楽しみ方はそれぞれですが、そういった自分なりのこだわりがあるとFF14はもっと楽しめるのかなと思います。竜とナイトからそんなことを学びました。

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