ここ最近、日本国内でもクラシックミニファミコン&ミニスーファミが売れに売れ、ひっそりと古いレトロゲーム機ブームが起きているように感じます。
セガも昨年2017年、北米向けに『セガジェネシスフラッシュバック』を発売。『メガドライブ』の往年タイトルを85本も収録したレトロゲーム機となり、海外では大ヒットを記録しているようです。
「レトロゲーム」は何を変えるのか。
そして、セガは今後どうなるのか。
セガの歴史と共に振り返っていきます。
1.スーパーファミコンよりも人気だった『セガ ジェネシス(メガドライブ)』
TVゲーム黄金期と呼ばれた1990年代前半。
国内ではスーパーファミコン、メガドライブ、PCエンジンといったゲーム機たちがシェア争いをしていました。最終的にはスーパーファミコン圧勝の形となり、「マリオだ!」、「FFだ!」で、任天堂天下が築かれていましたね。
しかし、海外では少々事情が異なっていました。特にアメリカにおいては、ジェネシス(北米版メガドライブ)がSNES(北米版スーパーファミコン)を退け、ゲーム機シェアトップに。北米累計2,000万台の大ヒットを記録。(1995年時点)
まさかのセガ天下が築かれていたわけです。
その背景には、当時のセガが発売した『ソニック・ザ・ヘッジホック』を筆頭とするアクションゲームの人気、かつアメリカユーザーを惹きつけるの巧みな広告戦略があった模様。
↓ジェネシス人気を支えた初代『ソニック・ザ・ヘッジホック』。
「マリオは遅い」など”煽り”ともいえる巧みなプロモ―ションも行われていた模様。
↓アメリカではシェアNO.1となった『ジェネシス』。日本版のメガドライブとスペックや機能はほぼ変わらない。
出典:北米『wikipedia』 https://en.wikipedia.org/wiki/Sega_Genesis
アメリカでは、スーパーファミコンではなくメガドライブだったわけですね。
2.ゲーム機市場から撤退した、セガ衰退の歴史
その後、1990年代後半。
スーパーファミコン・メガドライブの時代は終わり、『NINTENDO64』、『プレイステーション』、『セガサターン』の次世代機の時代へ。
引き続き任天堂VSセガの一騎打ちとなるかと思いきや、時代が求めたのはカセット型の『NINTENDO64』ではなく、CD-ROM形式のゲーム機。
プレイステーションVSセガサターンの戦いとなり、当初はセガサターンが奮闘していたものの、『ファイナルファンタジー』や『グランツーリスモ』といった強力なソフトラインアップに圧され、最終的にはプレイステーションが覇権を握る形に。
その流れは、次世代『プレイステーション2』にも引き継がれ、セガのゲーム機シェアは次第に落ち込んでいきます。
打開の一手として、次世代ゲーム機『ドリームキャスト』を開発し、得意の宣伝活動でプレイステーション2に立ち向かいました。
が、見事に惨敗。
コア層にはウケたものの、プレイステーションのもつ大衆人気にはかなわず。
↓セガの「湯川専務」を広告キャラクターに使い、自虐ともいえるインパクトの強いプロモーションを行うもののプレイステーションには勝てず。
そして運命の2001年。
『ドリームキャスト』の失敗も含め経営的にも厳しい状況に見舞われたセガは、ハードウェア事業からの撤退を決断。
以後は、ゲームソフトのソフトウェア開発に徹する形に。
ドリームキャスト以降2018年現在まで、その後セガからゲーム機が発売されることはありませんでした。
3.今再びアメリカでジェネシスブームが
そんなこんなでここ十数年、ソフトメーカーとしてゲームソフト開発に徹していたセガですが、昨年2017年にジェネシスの復刻版と呼べる『セガジェネシスフラッシュバック』をアメリカにて発売。
こちらがアメリカで大ヒットしているとのこと。
↓本体やコントローラのデザインは、オリジナル版とほぼ同じ。なおコントローラはワイヤレス。
この『セガジェネシスフラッシュバック』は、
・往年の『ジェネシス』の復刻版となるレトロゲーム機
・本体に85本以上のジェネシス向けゲームソフトを内蔵(『ソニック』や『ぷよぷよ』など有名ソフトも多数収録)
・その他のジェネシス/メガドライブ向けソフトにも互換し、当時のソフトカートリッジがあればプレイできる
・コントローラはワイヤレス無線式に
・HDMI出力(720p)に対応
・いつでもセーブ機能や、巻き戻し機能などのおまけ機能付き
・価格は日本円換算で1万5000円程度
・サードパーティではなくセガ公式の製品
と、レトロゲーム機としてはなかなかに魅力的な製品。
アメリカでは90年代にジェネシス人気が高かったせいもあるのか、予想外の大ヒットとなっているようです。
4.セガ、レトロゲーム人気で「ゲーム機事業」復活なるか?
先日2018年4月8日、yahooニュースにて以下の内容が公開されました。
セガゲームスが家庭用ゲーム機市場への再参入を検討していることが7日、分かった。松原健二社長が産経新聞の取材に対し、約30年前に任天堂の家庭用ゲーム機と顧客争奪戦を繰り広げた「メガドライブ」の復刻版の販売を考えていると明らかにした。セガはゲーム機市場から平成13年に撤退したが、セガファンから復活を求める声が高まっているほか、任天堂が近年発売した復刻版ゲーム機が人気を博したことを受け、再参入の妥当性を見極める。
出典:yahooニュース「セガ、ゲーム機へ再参入検討 メガドライブ復活か」
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180408-00000008-san-bus_all
日本国内でも、メガドライブの復刻版の販売を考えているとのこと。
もし日本でも復刻版が発売され、昨今のレトロブーム人気で大ヒットしたら。
それを足掛かりに、セガの新型ゲーム機が作られる未来もあるのではないでしょうか。
それに『サクラ大戦』や『シェンムー』等のかつてのキラータイトルを気持ち悪いほどに沈黙させ、水面下に抱えているセガ。
ハードとソフトでたたみ掛ければ、もう一度狙えるんじゃないでしょうか。
もう一度ゲーム機市場を。
まとめ
セガはいまでこそソフトメーカーとして大人しくしていますが、かつてはゲーム機開発の最前線で争っていたメーカー。
もう一度、セガのゲーム機が並ぶ世界を見てみたいものです。
この先どうなるかは、昨今のレトロゲームブームがどこまで後押ししてくれるかといったところでしょうか?
関連記事:
古いレトロゲームが遊べる「ゲーム互換機」おすすめ5選&比較ピックアップ
セガの名作『サクラ大戦』って一体どんなゲームだったの?(特徴/内容/評価レビュー)
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