記事公開日:2017年11月5日
最終更新日:2018年4月4日

TV・芸能

【感想】テレビの今後と『72時間ホンネテレビ』にみたネットの可能性

11月3日~5日にかけ、元SMAP3名が前代未聞の72時間ぶっ続け放送を行ったameba tv『72時間ホンネテレビ』。ネット上で空前の大ブームになりました。

すでに数多くの記事が上がってますし、熱狂的なSMAPファンも多い中、私のような外野がとやかく書くのはアレなのですが、単純に番組として面白かったので少し感想を書いていきます。

「コンテンツとはなにか?」、「エンターテイメントとはなにか?」、そんなことを考えさせられる番組でした。

 

 

テレビ離れが進みネットに流れる時代、それはなぜ?

『72時間ホンネテレビ』の話の前に、テレビの昔と今について少し書きます。

皆さんもご存知のとおり、昨今はTV番組が落ち目であり、ネットに人気が奪われ、テレビ離れが進んでいます。

それはなぜなのか。

理由は色々あると思うのですが、一つ挙げるとすれば、”親近感”なのかなと思います。テレビと視聴者の一体感や距離感というか。

私が10代だった90年代。90年代はテレビ全盛期でしたが、実際今とそれほどやっていることは変わらなかったです。制作費が今より多かったため、たしかに派手な番組は多かったですが、だからと言って「何が変わった?」と聞れれば説明できません。

本質的な部分はたいして変わっておらず、テレビ自体がつまらなくなったからテレビ離れが進んだのではないかと。

じゃあなぜテレビ離れが進んでいるのか。結局のところ親近感なのではないかなと。

90年代頃はネットもまだ黎明期であり、皆が一緒に楽しめるコンテンツというのはテレビぐらいしかなかった時代。家に帰れば皆テレビを楽しみ、次の日学校に行けば、昨日みたテレビ番組や芸能人の話。学校に限らず、たぶん職場とかでもそうだったかと思います。社会全体がテレビで囲われていたような。

なので、テレビや芸能界は遠い別世界でも、周りのみんながそれを観ているのでなんとなく視聴者同士の一体感や親近感があったのかと。

しかし、今はネット上に多数にコンテンツが溢れ、皆が観るものが一人一人で分散しています。昨日みたテレビの話をしたって、「は?」と言われることもあるでしょう。

そうなってしまうと、テレビの向こうの世界は本当に別世界で、他人事の世界になるわけです。

テレビを観終わったらそれで完結し、ほんとにポイっと投げすてられるようで、空しい感じがあるんですよね。テレビは受動的でもあるせいか余計に。私はそれでテレビを観なくなった気がします。皆さんも、よくよく考えるとそうなのではないでしょうか?

逆にテレビ離れの中でも、テレビのアニメ番組などはむしろ以前より人気です。これは昨今の日本でアニメブームが起きており、皆がその手のジャンルで一体感に包まれているせいもあるかと思います。

人というのは、親近感や一体感をどうしても求めてしまうもの。

そんなテレビでは満たせなくなった親近感が、今ネットに向けられてるのではないでしょうか。

Youtubeやブログは素人が主役という事もあり、もともと何とも言えない親近感があります。またネット上ではコメントやSNS機能などで視聴者同士が繋がれることも。

ネットの勢いが増しているのは、テレビがつまらなくなったというより、そういった行き場を無くした親近感がネットに流れたからではないでしょうかね。

もちろん理由はそれだけではないかとは思いますが。

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親近感の溢れていた『72時間ホンネテレビ』の感想


出典:https://cdn.mdpr.jp/photo/images/d1/b8d/w700cez_20df3570b96ac54e11df122ac5e146937c76de06ff6b418c.jpg

さて本題の『27時間ホンネテレビ』の感想について。率直な感想としては、親近感や一体感が溢れた面白い番組でした。

観る前は、
「どうせ話題性だけ狙った番組でしょ」、
「長さをウリにして、つかれたアピールでやるんでしょ」
「ネット番組はこんな感じ~でダラダラやるんでしょ」
などと思っていたのですが全然違いました。

稲垣吾郎さん、草なぎ剛さん、香取慎吾さんの3名がガチなんですよね。もちろん全部観ていたわけじゃないのですし、少しダレていたシーンもありましたが、なんとなく雰囲気の違いを感じました。

「長時間番組だから、ネット番組だからこうしよう」じゃなくて、「ネットの新天地でこうしたいんだ、楽しませたいんだ」的な。それを終始感じました。

よくある「俺寝てないんだよね、つれーわ」的なものじゃなくて、「こうしたいんだ」の意志のようなものを感じました。

人が頑張っている姿や、意志をもって突き進んでいる姿には心動かされるものです。たとえ画面の向こうの有名人であっても。そこに生まれるのは、何とも言えない親近感であり一体感。

SMAPファンでもなんでもない私でもそんなことを感じました。昔『めちゃイケ』のオファーシリーズを観た時の感覚にもちょっと似ていましたね。

今回『72時間ホンネテレビ』がやたらと面白かったのは、ネット番組だから、異例の長時間番組だからというより、そういった親近感にあふれ、親近感を満たしてくれた番組だからなんじゃないかなと思います。

それと、ネット上でも特に大反響となった元SMAPメンバーの”森くん”との再会企画。私はギリ森くんは知っている世代ですが、彼がどんな人だったかなど詳しいことはまるで覚えてません。「そんな人いたな~」程度。
でもなんだか感動して、その部分はずっと見てました。なぜって、再会した4人が素なんですもん。多少テレビの演出を意識してた所もありましたが、これは本物の表情だなと観ていてわかりました。

SMAPファンではないものの、私もSMAPを観て育った世代。なんだか同級生の再開を観ているようで、微笑ましかったです。それを下手な演出を使わずに素でリアルに描いていたこと、また下手に短時間で切らずいい意味でダラダラとやっていたことにも親近感を得ました。そこはまさにネット番組の良い部分を使った的な。

グダグダ書いてちょっと落としどころがわからなくなってきましたが、まとめると”親近感”の溢れた良い番組でした。また、これからのテレビやネットの在り方を考えさせられる番組でもありました。

今までもこれからも、親近感をどう調理するかがコンテンツのポイントになってくるのではないかと。

 

まとめ

今後、ネットにはこれまで以上にコンテンツが溢れてくるかと思います。テレビで活躍していた芸能人なども流れ始め、恐ろしいほどの群雄割拠なネット時代になるかもしれません。

そうやってコンテンツが溢れ分散した場合、突破口となるのは視聴者との親近感や一体感なのではないかなと。

私もネットの片隅でWEBサイトを運営する身として、そんなことも感じた次第です。

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